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随想
           
プレザンによる来宅取材(平成22年4月11日脱稿)

   昨年(平成21年)4月トヨタ自動車の関連会社である豊田通商の子会社から突然電話が掛かってきた。豊通カスタマーセンター鰍フ季刊広報誌『プレザン』の連載記事『わが人生に乾杯!』に、私を元気人として載せたいとの取材申し込みだった。

   プレザン(Plaisant)とはフランス語の『たのしい』との意。人生が楽しい、毎日が楽しいと言えるような、充実した生活に役立つ情報をご提供します、と広報誌の表紙には謳われていた。

   平成20年頃のあるとき、近くのコメダ珈琲店(愛知県下だけでも253店もある大手。無料でトーストとゆで卵を付けるモーニングサービスの元祖らしい)にお互いの友人や知人が集まる機会が、トヨタ先輩の呼びかけで用意された。知る人ぞ知るトヨタOBの超有名なスポーツマン山田博嗣氏(後述)とは、其の時が初対面だった。その氏こそがプレザンへの私の推薦者だった。

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はじめに

   プレザンの編集担当者が3人来宅した。あれこれ取り留めのない質問をしながら焦点を絞られたようだ。3人は質問の担当、メモを採る担当、写真を撮る担当だったが、取材慣れされていた。

   撮影を意識してカメラの方を向いたら『カメラを意識しないで下さい。質問には気楽に答えていただければ十分です。写真は乱撮りですが、実はその方が自然な写真が撮れるのです』との要望が出された。

   取材時には年末に発行される冬号に載せますとのことだったが、今年からは1年に2回の発行となり、春・夏号と名称も変わった。取材日時点での海外訪問国数は84ヶ国だったが、プレザンの発行日時点では夏の南部アフリカ11ヶ国旅行が加わるので95ヶ国と答えていた。

   取材後、間もなくして原稿案が送られてきた。遠慮なく添削して欲しいと依頼書には書かれていた。担当者は流石に原稿も書き慣れていると感じた。原稿も立派に纏まっていた。私は編集者の意図を察して当日の回答では不足していた分を補足した。例えば当日即答できなかったアメリカで訪問した会社数など・・・。

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プレザン

プレザン2010
春・夏号

  
 拙宅にプレザンが宅配で届けられたのは3月31日だった。

   翌々日の4月2日に岡田邦雄氏から突然メールを拝受。スキャナーで画像化されたプレザンの記事が添付ファイルで送られて来た。


      元気人、わが人生に乾杯!おめでとうございます。プレザンを見ていない人もいるようですので、Copyをご利用願います。

   私は人を介して岡田氏をメールで紹介された後、メールでのお付き合いを開始していた。でも残念ながら、お目にかかる機会はないままだ。
   
   トヨタOBでパソコンの超名人。以下のホームページを3つも管理され大活躍中。

JA2TKO & B29 http://www.sun-inet.or.jp/~ja2tko/
Yamabiko http://www48.tok2.com/home/yamabiko/
MatudairaWalk
http://www48.tok2.com/home/yamabiko/ankintan/matudairawalk.html

   私はスキャナーも携帯電話も買っていないIT時代に生きている石器時代人。今回、岡田氏からのスキャナー画像を拝受するまでは『プレザンによる来宅取材』をテーマに取り上げて、我がホームページに載せる計画は考えてもいなかった。

   山田氏のご推薦を受けてのプレザンでの紹介記事だったが、多数の知人や友人から読んだ、見たとの声を毎日のように耳にすると、このまま何もしないのは同氏に申し訳ないとの気持ちが日増しに高まり、意を決し今回の原稿を書き始めた。

   この際、プレザンの記事で取り上げられた家庭菜園への取り組み体験も付け加えることにした。プレザンに我が人生の一端が紹介されたのは氏のお陰だと感謝したからだ。

   更に全く知らないトヨタOBから突然下記のメールまで拝受し、驚くと共に世間の狭さも感じた。

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   突然のメールで失礼いたします、私は東京世田谷在住のトヨタOB・佐藤広道と申します。「プレザン」で石松様のご活躍を知り、しかもトヨタ新聞についても触れているのがついうれしくなり、メールをした次第です。

   小生も昨年トヨタを定年退職し、ハワイへの旅行などを楽しんではおりますが、石松様の闘病しつつバイタリティーあふれるご活躍に、ただただ敬服です。

   小生は昭和45年に入社し、広報部で「トヨタ新聞」「トヨタグラフ」、工販合併後は「トヨタライフ」と、社内報の編集に20年間携わっておりました。トヨタ新聞は発行が毎週のことですので、編集するほうも大変でしたが、「けいてき」の執筆をお願いしていました警笛委員の方も大変であったと思います。確か毎年24人を選任し、年に2回執筆をお願いしておりました。

   もし、間違っていましたら恐縮ですが、石松様はけいてきにキュウリの栽培について書かれたことはありませんでしたでしょうか。内容は「キュウリを植えたが中々うまく育たない。よくよく調べてみると、風に吹かれて幹が傷つき、そこから細菌が入ったのが原因のようだ・・・」と書き始め、終盤で「細かいことをおろそかにせず、何事も取り組まねばならない」という結論であったと思います。石松様というお名前と、キュウリ栽培が印象的で覚えておりました。もし、「書いた覚えが無い」ということでしたらご容赦ください。

   それにしても、100ヶ国が目標とはすごいですね。しかも95ヶ国達成とはすばらしいことです。私のわずかな経験でも、海外は行ってみなければ分からないことの方が多いので、TVや新聞で伝えられることはほんの一部分。その国の空気を吸い、水を飲み人に触れなければ分からないことの方が多いと思います。それを実践されている石松様のやる気・根気・本気、そしてそれらを支えている好奇心と奥様に敬服です。

   大先輩のご活躍の足跡をたどりながら、私も元気に生きていきたいと思います。ご自愛のほどをお祈りしております。ありがとうございました。・・・佐藤広道

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   世の中には特殊な能力の保有者がいるものだと改めて驚いた。自分で書き下ろした原稿ならばいさ知らず、会った事も無い赤の他人が書いた30年前の原稿まで断片的だとはいえご記憶されていたとは!!
   
   キュウリの話は我がホームページ⇒随想⇒トヨタ新聞からコピーした。文末の(I)は石松のイニシアルを表している。

昭和55年10月17日

日本全体の地価は、なんとアメリカとカナダの合計値に匹敵するそうである。とすると日本人が130平方メートルの宅地につつましく生きるのもアメリカ人が1エーカー(約4,000平方メートル)の屋敷にのぴのびと暮らすのも、地代はほぼ同じということになる。日照確保のためのほんのわずかな空間を、どのように活用するかが、今や平均的日本人の私的課題にすらなっている。

▼子供の頃筆者は農作業を手伝わされていた。そこには苦痛の中にも親子が同じ目的のために汗を流し、対話する快さがあった。また統計によれば、日本人の野菜摂取量は一人年間百キログラムであり、そのために必要な畑は、わずかに十平方メートル。これらに心を動かされて体も動かそうと家庭菜園に取りくんだ。

▼幸い土地は高くても土は安い。深さ60センチメートルまでの粘土は山砂に入れ替えた。毎秋、農家からワラを買い、土と交互に積み重ね、2週間に一度水をかけ3ヶ月目に切り返し、半年かけて堆肥に変えた。野菜は全部で70種類。10冊の参考書を読み比べ、どの本にも書いてある栽培法は正しいと信じることにして、標準作業を忠実に守った。結果は大豊作で処分に困るほどよくとれた。

▼しかし、キュウリだけは今年も全滅。参考書を再読し、トヨタ会館と豊田市の図書館で、キュウリに関する本を全部読んだ。やっと真因らしい少数見解「キュウリは風でつるが傷つき、傷口からウィルスが侵入しやすい」を発見。わがミニ菜園は3メートルのがけの上にあり風当たりが強い。これだけのことに気づくのに5年間かかった。

▼アメリカの自動車メーカーの新小型車が次々と発表された。やっとトヨタ車のノウハウがつかめたと、5年後に彼らが感服するような車を造りたいものだ。(I)

岡田氏から拝受したプレザンの記事



   プレザンの写真の補足を記す。

   我が家は傾斜地に建つ鉄筋3階建て。縦断面は凸形状。凸を左に90度回転した状態で建てられている。玄関は西側の2階にある。1階部分は車庫・倉庫(平成17年にゴミ置き場同然だった車庫の左側の場所は鍵付きの4坪の倉庫に改装した。
   
   倉庫内の3面に取り付けた棚の延べ面積は24畳。納戸・天袋・押入れ・本箱などに溢れていたゴミを、一時置き場としての倉庫の棚に移したら居室が見違えるほど住みやすくなった⇒1年間使わなかった電気製品・台所用品や絨毯などは徐々に廃棄処分)・機械室(セントラル冷暖房設備+440リットルの灯油タンク⇒エアコンの性能が良くなったので、平成14年の夏のリフォーム時にチラーユニット+クーリングタワー+冷却水循環ポンプで構成される冷房関係の設備は撤去⇒同時に200ボルト三相の低圧電力の契約も解約)。
   
   2階は玄関ホール・来客室(洋間+和室)・DK・我が居室・荊妻の居室・納戸・トイレ・風呂・洗面+洗濯室。3階は2寝室(元子供部屋)。老人と老女の二人暮らしにはこれだけで十分。
   
   家庭菜園は車庫より2mは高い位置。1階と2階の中間の高さ。プレザンに載せられている家庭菜園の写真は、2階の高さにあるベランダから見下ろした状態。写っている野菜は遠くがキヌサヤ、手前が春蒔きほうれん草。家庭菜園全体は防風林として植えた貝塚息吹で取り囲まれている。
   
   平成18年4月25日に開設した我がホームページは最初の1年間のクリック数はたったの5,000件余だったが6月頃から理由不明のママ急増し、今や累積17万件を突破。年率5万件以上になった。多くの読者に感謝。


   プレザンに関する蛇足。

   プレザンは豊通カスタマーセンター鰍ニ保険契約をしている人に送られてくる広報誌である。各年度変わりの時期には広報誌と一緒に契約している保険の更新申込書も同封されている。

   僅か2万部弱発行部数だそうだが、主たる契約者はトヨタOB(現役社員の団体割引生命保険は大手保険会社が主)。我が知人・友人に契約者が多いのは自然の成行き。その結果、我が紹介記事への注目度が予期せぬほどに高かった。

   私は31年前にゴルフを始めた時、ホールインワン保険の契約をした。ホールインワンを達成した時の臨時出費対策ではなく、他のプレイヤーをボールが直撃したときなどの事故に備えたスポーツ保険としての役割だった。

   職場等でのゴルフコンペでは、無保険者は必ず一日だけのスポーツ保険の契約を交わすのが参加条件だった。人身事故は物損事故と異なり被害に上限がない。

   ホールインワン保険はホールインワンだけでは赤字になるらしく、保険対象項目を増やして保険料を高く設定するのだそうだ。ゴルフクラブの破損事故にも適用された。パーシモン全盛時代に我がクラブヘッドが割れてしまった。エンジニアとしての我が診断ではヘッドの疲労破壊にすぎなかったが、手続きを申請したら新品の購入費用が支払われた。10年分くらいの保険料が一気に回収できた。

   数年前、我がボールがホールに立てられている旗を直撃した後、カップの上端に当たった。しかし、残念ながらボールは手前に跳ね返され穴から20cm離れた位置で静止。でも、嬉しかったので同行の仲間とビールで乾杯!!
              
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紹介者



昨年の4月にお電話してから、一年間待っていたプレザンが送付されてきました。早速「わが人生にKANPAI」を読ませていただきました。

NCソフトの開発でアメリカでの論文発表や、海外工場建設などの現地調査などのご活躍のほか、ベランダから家庭菜園が見える写真など素晴らしいですね。

当時のNC機械で、富士通ファナックが上場した時に1,000株購入し儲けさせて頂きました。石松様のNCソフトの開発のお蔭と思いますが、今まで保持していれば室伏父子が乗っているレクサスのハイブリッド最上級車が買えたのに、と悔やんでいます。

私の家でも10坪ほどの家庭菜園で農作業による体力作りをしながら、有機野菜を作って楽しんでいます。

これから爽やかな季節になりますが、頑張り過ぎないで、お健やかに・・・山田博嗣

   山田博嗣氏の氏名をグーグルなどの検索窓に書き込まれて検索されれば、業績紹介記事が沢山現われる。又、テレビでも下記(メールからの抜粋)のように活躍されていた。

元気なハンマー投げ爺の山田博嗣です。テレビCM放映のご連絡有難うございます。私の下記のブログにも紹介させていただきましたので、ご案内します。

http://blogs.yahoo.co.jp/yamada_futami

3/26(金) 10:30〜テレビ愛知
3/31(水) 5:15〜テレビ愛知

にて、放送予定が決まりました。
    
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家庭菜園

@ 堆肥作り

   新築移転後に待望の家庭菜園に取り組んだ。我が家は粘土質の山の斜面を切り出して作られた敷地。盛り土ではないため地盤強度(地耐力)に不安はないが、そのままでは家庭菜園には向かない。土石業者から『サバ土』を購入。サバ土とは三河地方の言葉らしく、花崗岩が風化して出来た有機成分が全くない土砂。

   近所の農家から秋に稲藁を500把購入し、車庫横の現堆肥置き場に稲藁を並べて、サバ土混じりの畑の土とサンドウィッチ状に交互に積み上げては水を掛けた。元旦はゴルフ場もテニスクラブも休場なので暇。朝早くから車の保管位置まで醗酵途中だった稲藁を掻き出した。其の後で全部を元の位置に積み戻した。全体の上下を逆にして撹拌したのだ。2時間の作業のあと朝風呂に入った。すきっ腹には雑煮が美味しかった。

   水を時々掛けていたら4月には約500Kgの堆肥が完成。この堆肥をふんだんに投入して夏野菜の移植をした。こんな作業を毎年繰り返しているうちに、畑の土もだんだん改良された。しかし、コンバインの普及と共に稲藁の入手が難しくなってきた。コンバインは稲刈り・脱穀・稲藁の切断を同時に実施。短く切られた稲藁はそのまま水田に放置され、田植え時に耕運機で鋤きこまれた。
   
   家庭菜園には堆肥の投入は不可避だ。暫くは園芸店などから袋入りの完熟鶏糞や牛糞堆肥を購入していたが乗用車では運ぶのも面倒。牛糞の発生源である牧場と交渉したら、ダンプで運んでもらえるようになった。彼らは牛糞の後始末に困っていたのだ。運賃程度で届けてくれるので今でも大変感謝している。

A 完熟牛糞堆肥



   車庫の右端に堆肥置き場を作った。地面下の深さ10cm・車側のブロックの高さ40cm・長さ3.6m・幅1.25m。

   車で1時間程度の所にある牧場から小型ダンプで完熟牛糞堆肥3立方メートルを6,000円で購入。

   3月末に配達され、車庫に投げ下された牛糞をスコップで積み替えるのに何と5時間! 体にも衣服にも牛糞の香りが汗と共に滲み込んだ。3年分の堆肥だが、菜園までバケツに入れて持ち上げるのも一仕事。蟻のようになって働く覚悟も必須。でも、楽しい。コスト計算をしない趣味の世界を満喫。

B 4月の菜園
 
   4月の家庭菜園は一年間で最も荒れ果てた状態になる。殆どの秋冬物野菜は3月末までに収穫完了。大根・聖護院の大カブ・白菜・ブロッコリー・ほうれん草・芽キャベツ・紅菜体(中国野菜)・・・。夏野菜の移植は寒波の襲来を避けて5月上旬。

   しかし、春の息吹を満喫するために、手間が掛からず病虫害にも強い多年性の小さな野菜を彼方此方に少しずつ植えている。これらは自然のサイクル任せだが、不思議と収穫期は早春が多いだけに我が家では貴重な存在だ。茗荷や大葉(青紫蘇)は今年の3月の寒波の影響か、未だ芽が出てこない。



ミツバは多年草の一種。植えっ放し。



ツワブキも多年草。若い葉柄は蕗と同じ食べ方。硬くなった葉柄はキャラブキに。



蕗も多年草。蕗の薹が出た後に葉が成長する。



ニラも多年草。3年に一度は株を分割して移植しないと根が混み合い、大葉ニラが小葉ニラになる。



セロリは葉柄を外側から一枚ずつ採取。



キヌサヤの花が咲き始めた。連作障害が出るので毎年場所を変えて10月末に播種。農業資材の種類が増えた。当初は山に出かけて細い竹をこっそり切り出していたが、蔓もの野菜用のネットが売り出された。



ドイツ人が大好きなフェルトサラート。サラダ菜の一種。葉肉が厚く味が濃厚。長女一家のドイツ駐在記念品。春蒔きほうれん草に似た小さくて硬い種が出来るが、そのまま畑にばら撒いて放置。自然に芽が出たものを3月下旬に移植する。



春蒔きほうれん草が発芽した。



球根性多年草。アサツキ、別名コネギ。



イチゴの花が咲いた。孫が来宅時に摘み取る。孫の教育資料用。私は小学校3年生の頃までスイカは大木になる果物だと想像していた。近所ではスイカ栽培を見かけなかったからだ。



チシャ。外葉から摘み取る。園芸店で購入した苗を移植。



秋蒔きほうれん草の残り。



コンフリー(原産地はコーカサス)。昭和40年代に健康食品として一時期大ブームとなった。しかし、厚生労働省は、2004年6月14日、コンフリーを含む食品を摂取して肝障害(肝静脈閉塞性疾患で、主に肝臓の細静脈の非血栓性閉塞による肝硬変又は肝不全)を起こす例が海外で多数報告されているとして、摂取を控えるよう注意を呼びかけると共に、2004年6月18日食品としての販売を禁止した。



通販で購入したタラの芽の背が高くなり、採取に脚立を使い始めたが転落の危険性を感じた。タラの芽は先端の芽を全部採ると枯れるとの俗説に、本年3月になって挑戦開始。地上1mで幹(左)を切り落とし、5本に分割して挿し木(右)にした。突然挿し木の脇芽が成長開始!残された幹からも脇芽が伸び始めた。



私は花より団子主義。桜見物よりも土筆や蕨採りが早春の重要テーマ。でも、毎年の事ながら異変に気付く。一年前の採取地を訪ねても発生量が激減している! 新しい採取地を捜しまくることになる!!

C 夏野菜の移植

   家庭菜園で一番面白く感じるのは夏野菜だ。成長が早いだけではない。夏野菜は果菜類、秋冬物野菜は葉菜や根菜が中心。夏野菜の収穫は途切れることもなく長期間続く。一方、秋冬物野菜は一株単位の全体収穫。大根や白菜を半分だけ切り出して収穫することは出来ない。

   収穫だけはもっぱら荊妻の仕事。ナス・トマト・ミニトマト・キュウリ・苦瓜・オクラ・ピーマン・南瓜・ズッキーニ・インゲン・モロヘイヤ(原産地はエジプト)・ルッコラ(原産地は地中海沿岸)・・・。

   新学期が始まる4月上旬には園芸店が先を争うように苗を売り始める。6月中旬から収穫するために夏野菜の殆どは苗からスタート。自分で2月に種を蒔いて苗を育てるには温室が必須だし面倒。熱心な人は早速移植開始。時おり襲来する放射冷却に備えて、地面は黒いシートで覆い苗に帽子を被せている。

   黒いシートは保温にも雑草の発生防止に有益と思って一度使ったが、浅はかだったと後悔。我が家庭菜園は崖の上にあり地下水位が低い。シートで畝を覆うと雨水が浸み込まず渇水状態になり、水掛の労務負担が増した。一回で懲りた。

   私には帽子を被せるところまでの熱意がなく、4月は堆肥・苦土石灰・化成肥料を散布して畝を作り、黄金週間明けの移植作業を待つだけ。1ヶ月遅れて移植すると適期の移植となり、初収穫が半月遅れるだけだ。

   苗は意外に小さく、ややともすれば蜜植し過ぎて後悔することになる。とは言え、間隔を十分開けるためには、我が体験では思いのほか大きな勇気が要る。そのために私は小さな移植コテは使わず、スコップで大きな植え穴を掘るのだ。

   
D 節税交渉

   平成14年のある日、宅地内の家庭菜園でも固定資産税が下がる、と知り合いの物知り不動産屋から聞いた。豊田市役所に押しかけて交渉開始。

   実績が確認され且つ20坪以上の家庭菜園が有れば申し出を受ける、との回答。50歳代の暇そうな老職員と見習いレベルの二人連れが来宅調査。過去の実績は航空写真(固定資産税の対象発見用に定期的に撮影している!)と照合⇒受付完了。

   今年も平成22年4月1日付けで平成22年度の課税明細書が届いた。

   宅地(住宅用地)  273.86平米  評価額16,931,120円
   宅地(畑)         66.00平米   評価額 4,034,184円

   このデータから逆算すると家庭菜園部分の評価額は住宅用地の0.9887だ。1%強、240円の減税になっていた。僅か缶ビール1個分の減税だが、農業従事者としての努力の成果だ、と誇らしくも自己満足している!! 
   
   家庭菜園とは計算上では贅沢な趣味だ。大都会に比べれば土地の評価額は大変安いとは言え、400万円もの土地代が掛かっている!! 市営の貸し農園に市民が殺到するのにも納得せざるを得ない。

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おわりに

   製造業での品質管理の原則は『Plan⇒Do⇒Check⇒Action』の限りない繰り返しと言われて久しい。人生でも同じだと強弁する有名な学者(トヨタ自動車の技術顧問)も多かったが、私は詭弁に過ぎないと無視してきた。人生は一方向に時間と共に推移するだけで繰り返しはないからだ。

   我が胃がんや食道がん、痛風の主因がビールの飲みすぎにあったことは分かっているが、幾ら強く反省し禁酒を守っても発病以前の肉体に戻すことが出来ないだけではない。それどころか死神がどんどん追いかけてきている。

   海外旅行が面白いと幾ら体験しても地球上の全ての観光名所を訪ねる時間はない。そんなことに貴重な余生を使うよりも未体験の世界に飛び込んだほうが新鮮で面白い。過去利用した旅行社から読みきれないほどの分厚い資料が毎月のように送られてくる中に『南カリブ6ヶ国クルーズ11日間』の企画を発見。

   101,509トン、定員2,789名、乗組員1,100名。成田発9月18日。荊妻は5月14日〜5月23日までペースメーカの電池の取替えで名大病院に入院予定(4月15日、手術は無事完了)。誘ってみたら珍しくも関心を示した。健康を回復したら一緒に出かけたいと思っている。これにて恙(つつが)無く海外旅行100ヶ国も結願(けちがん)。

   私は平成22年の小さな目標として、猫の額ほどの2階のテラスで露天風呂を愉しむことにした。職人にも都合が有るらしく工事途中だが、完成が待ち遠しい(4月15日恙なく完成)。ビールを飲みながら3時間程度のんびりと露天風呂で過ごすのが、半年前から夢想している我が究極のささやかな知足極楽生活だ。



   写真はタカラスタンダードの五右衛門風呂タイプの鋳物琺瑯浴槽だが、薪での風呂沸かしは大変。耐火煉瓦の代わりにコンクリートブロックで浴槽を固定し、内風呂用に使用中の灯油ボイラーからの給湯と水道とを引き、湯水混合栓で温度調節するだけだ。露天風呂からの視界を楽しむために、今までは全く手掛けていなかった庭の園芸にも泥縄式だが少しずつ取り組むことにした。

   我が庭は高麗芝。青葉が美しいのは半年間。早速通販で『カナダ・グリーン』(宣伝⇒夏は38度、冬はマイナス40度にもなる厳しい環境のカナダで、新しく開発された驚異的にタフな芝生の種。3種類の異なる芝の混成で、雪や寒さ暑さや日照りなどの厳しい気象条件に左右されずに、一年中最高の状態に保てます・・・本当かな??)の種2ポンド入り(90平米用)の一袋(送料混み1万円弱)を購入。3月末に散布したら頭髪のような細い芽が伸び始めた。

   今年1月からは仲間を集めての月に一回だけの源泉掛け流し温泉一泊巡りも軌道に乗ってきた。余命は幾ばくもないが、やりたいことは何でも直ぐに着手しつつ、やがて来る死を静かに待ちたい・・・。

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読後感

貴殿の人脈・行動力・文才に感心します。

昨日はカバハウス
(トヨタ自動車の労働組合が建てた研修・娯楽・親睦を目的とした大形の会館。私は関心がなく、一度も出かけたことがない)に於いて、第17回とよた光の里ウェルフェアコンサートが開催されました。身体障害者支援のため、15年協力しています。

京都、龍安寺の「知足」。



@ 豊田市出身。地元の団体の中核責任者として大活躍中。でも、お会いしたこともない方。今年の仲間のテーマは期せずして私と同じ『知足』だそうだ。

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楽しく拝読させていただきました。

唐突ですがですが私は来年プリウスを買おうと検討しています。運転歴30年で初めてのトヨタ車です。現在の愛車は平成3年に購入したホンダのプレリュードです。型式はE−BA5で4WSなんてのが搭載されてます。毎日乗っていますがここ3年、同車とすれ違ったことはございません。

今度はプリウスを20年間乗る予定です。

ところで石松さん。人は必ず死にますが死んだらどうなるんでしょうか。当然、誰も解らないと思います。でも、石松さんはどうなると考えるようにしていますか。どう考えていたらいいでしょうか。よろしかったら御考えを参考にさせて下さい。

私は証拠主義にどっぷりと浸かっていた一エンジニア。死ねば肉体は焼かれて骨・灰・燃焼ガスになるだけ。霊魂などあるはずがないと考えています。従って有史以来、宗教関係者が布教活動で喧伝している『天国・地獄・極楽・・・』等の作り話は、馬鹿馬鹿しくて聴く気すら起きません。

生きている今の瞬間をどのように満足して過ごすか、だけを考えています。過去に5回もがんの治療で入院しました。運よく生き延びても残り僅か数年の余生です。他人の批判・評価など気にする時間すらも有りません!!!

A 株式の掲示板で出会った方。当然のことですがお会いした事もない方。

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最近千葉県では老人が風呂で溺死。露天風呂も要注意だね。

入浴中の事故で年間14000人も死んでいるそうだ。我が近辺でも名古屋グリーンテニスクラブの副社長(元全日本テニス大会の優勝者)・同料理長・トヨタ同期生・九大航空工学教室の名誉教授(恩師)・義兄も溺死。

私も溺死しかけた⇒ホームページ⇒健康⇒多重がんの闘病記から。

平成15年1/14から月〜金まで連日、食道がんのための放射線治療を受け続けていたところ、嘔吐感・食欲不振・疲れなどの副作用が徐々に強まり、とうとう

2/6,15:00〜24:00
2/8,6:00〜24:00
2/9,18:00〜2/10,6:00

にかけて、連続して嘔吐。嘔吐は20〜30分間隔で発生し、吐くものは消化液と唾液だけになりました。食事も水分補給も出来ず、胸と腹が痛み、息を吸っても吐いても苦しくなり、その間は一睡も出来ない状態が続きました。その結果、毎日1kgの体重減少が続きました。

2/10、朝6時に急に嘔吐が止まったので、入浴。洗い場から湯船に戻ろうとしたその瞬間、脳貧血が起きたのか失神。両眼を結ぶ線の顔面を鋳物ホーローの浴槽の縁に強打。鼻の上部とその真上の額下部から出血。その後頭頸部をお湯の中に突っ込みました。

異常音を聞きつけた荊妻が駆けつけ、背部から抱き上げた瞬間に覚醒。起き上がって周辺を見回すと、あちこちに血が飛び散っていました。鏡を見ると強打部からは血がダラダラ。

B トヨタ同期・工&経・1年で依願退職・波乱万丈の人生・奥様は北京美人・平成22年4月から無職・肩書きのない名刺を作って落ち込んでいる方。私の肩書きはトヨタ定年退職直後から不変の『細々と生きている年金生活者』

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その1。

『我が人生に乾杯!』素晴らしいですね。本を出されると良いですね。石松様の好奇心の原点を見る思いがしました。小生の以後の人生に生かしたいと思います。有難う御座いました。

人の経験で無駄なものは全く有りませんね。どれだけ多くを経験するかで、人間としての幅が増幅されること間違いなしですね。

その2。

貴方のメ―ルから頂く、「心の豊かさ」を感じています。

冊子“ブレザン”について少しご紹介願えますか。読んでみたいと思います。日本の春は至る所で咲く桜を主役に見る目を楽しくさせてくれていますね。全てが生きた絵ですね。意外な所に“おれもここで咲いているぞ”と知らせてくれています。自分のスタンスで日々納得した暮らしに努めたいと思います。有難う御座います。

春・夏号の特集は『清洲越・名古屋開府400年祭』です。昭和12年に金のシャチホコのウロコ58枚を剥ぎ取って延べ棒を作った男が大阪で換金しようとして捕まったと紹介。詳しくは0565-27-7110まで。

C 名古屋グリーンテニスクラブで出会った方。リハビリ10年で元気回復!!

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プレザンの『わが人生に乾杯! 元気人登場』を拝見。写真も入って貴兄の生活が、年賀状より鮮明に伝わりました。

わが家には受験生
(司法試験)や仕事持ち(NHKの海外向け翻訳業務)の妻が居て、貴兄のような悠々自適の生活へ入れません。昼夜逆転。痛めたヒザを引きずってバスや地下鉄を使い、東京都心を徘徊しています。

D トヨタ同期・商・入社後暫くして依願休職⇒自費で米国に留学した頑張り屋⇒定年退職後は私大教授を数年。メール登録をしていないため絵葉書に書いた読後感を拝受。

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プレザンによる来宅取材には、僭越ながら推薦者として紹介して頂き恐縮しています。

この中で、家庭菜園で頑張ってこられた様子が、自分の体験から面白くイメージできます。

うちの家庭菜園は添付ファイルのように、玉葱、椎茸、豌豆
(エンドウ)・・・を雑然と栽培し、マルチングした畝が夏野菜の植え付けを待っています。



写真の左下の畑は、右上の花壇のある庭より下にあり、作付面積は10坪ですが、コンポストや雑草や通路を含めると21坪になりますので、石松さんのHPを見て節税の申告をしようか迷っています。

只、私の農作業は、体力再生のための秘密トレーニングとして、短時間に全力で35年やってきました。ここ10年程は消毒をしないので夏は虫や鳥にやられます。隣は豊田カントリーの8番の右奥の山でして、猪や猿の被害に遭いますので、今年からとうもろこしは止める事にしました。

いつか機会がありましたら、アドバイスをお願いします。ではまた・・・山田博嗣

4月でも青々とした超立派な家庭菜園。とうもろこしの無農薬栽培は難しく、私は何度か挑戦したものの遂に諦めました。私の方がアドバイスを賜りたい!!宅地内農地としての節税申告は簡単です。

E トヨタOB・超有名スポーツマン・一度お会いしただけなのに何故か記憶に残った方

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