愛知・田原の風力発電騒音訴訟 2/7


2..(乙)答弁書

上空から田原市組原風力発電所

第 1  請求の趣旨に対する答弁
1 原告の請求をいずれも棄却する 
2 訴訟費用は原告の負担とする

との判決を求める。

目 次
第 2
請求の原因に対する反論

1 中電技術コンサルタント推奨の35dBは受忍限度の要素にな らない

2 環境基準を超えても受忍限度を超えることにならない
( 1 ) 環境基準の性格

( 2 ) 騒音の正しい評価方法
@ A 特性音圧レベル (騒音レベル) と等価騒音レベル
A 騒音の評価指標は 「金時間を通じた」 等価騒音レベルに よる
B 騒音評価は年間を通じて平均的な状況を呈する日に行う
C 暗騒音や妨げ となる音は除外しな ければなら ないこと
D 屋内へ透過する騒音の評価方法

( 3 ) 騒音レベルの具体例
@ 環境省総合環境政策局 『風力発電施設に係る 環境影響評価の基本的 考え方に関する検討会報告書
A 愛知県 「エ場等騒音・振動の規制のあ らまし」
B 島根県企業局 「高野山風力発電所の騒音及び低周波音調査についてj
C 全国環境研協議会騒音小委員会 「騒音の 目安」

( 4 ) 他地域において実 際に稼動中の風力発電所との比較

@ 北海道寿都町の風太風力発電所の稼動例
A 島担県江津市の江津高野山風力発電所の稼動例

( 5 ) 愛知県環境調査センタ 測定値の信用性
@ 原告による測定妨害
A 「別表 夜間の騒音レベル変化」記載数値の不自然さ
(ア) 同一箇所に測定機材を設置調査した甲第 9号起の屋内数値との 比較
(イ) 田原市役所環境衛生課によ る屋内測定 (甲第 1 0 号証) との比車
(ウ) 甲第7号証「別表夜間の騒音レベル変化」記載数値自体の不自然さ
( i ) 空白時聞があること
( ii ) 同一条件で数値が齟齬すること
( iii ) 原告の主張との齟齬
B 甲第 7 号鉦「別表 夜間の騒音レベル変化」の「参考」 の文字が削 除されている
C 屋内へ透過する騒音の指針値

( 6 ) 愛知県環境調査センター立ち会いによる平成 1 9 年8月10日の騒音測定


( 7 ) 原告提出の証拠 自体から本件風車音の適法性は十分立証可能である
@ 東海ジオテック「風力発電装置騒音調査報告書」(甲第5号証)
A 甲第6号証の信用性
B 中部電力株式会社 『低周波音および騒音測定結果一覧表」は本件風車音が環境基準値以下を示している
C 日本騒音制御エ学会「平成 2 1 年度移動発隼源等の低周波音に闘する検討調査等業務報告書」(甲第 8号証)
D 甲第9号証
E 田原市環境衛生課「風力発電施設に係る周波数別音圧レベル翻査結果」(甲第1 0 号証)
F 小括

3 原告が主張するその他の指標も受忍限度の判断基準 とならない
( 1 ) 「寝室の許容健」は採用されていない
@ 「寝室の許容値」は基準値ではなく,実験手法に客観性もない
A 1 6 0 H z の周波数帯と寝室許容値
( 2 ) 「純音性騒音」も採用されていない
( 3 ) 本件風車に欠陥 はない
( 4 ) 田原市による過去のコメントの撤回・訂正
@ 平成 2 4 年 1 1 月2 7 日付け議事録 (甲第 1 8 号証) の発言の訂正
A 甲第7 号短・甲第8 号誌の数値・発言の訂正
B 寝室の許容値に関する記載の撤回
C 「久美原風車騒音測定結果のまとめ」(甲第 1 5 号証)の「全面」撤回

4 本件風車稼働に至る経緯
( 1 ) 当初建設予定地と平成 1 6 年 7 月2 5 日の住民説明会
( 2 ) 静岡市中島浄化センタ の風車見学会
( 3 ) 住民からの要請に応じて変更した現在の建設場所
( 4 ) 被告の企業理念と本件事業計画
( 5 ) 田原市の回答
( 6 ) 経済産業省によ る新エネルギ 利用計画の認定
( 7 ) 平成 1 7 年 1 1 月 2 2 日の佳民説明会
( 8 ) 工事着工前説明会
( 9 ) 本件地域には原告以外に苦情者 がいないこと

5 本件風車に環境影響評価法等は適用 がない
( 1 ) 本件風車は環境影響評価法が 適用 されない小規模施設である
( 2 ) 田原市ガイドライン (甲第 2 2 号証) は本件風車に適用はない

6 被告によるその他の公法規制の遵守
@ 道路法
A 建築基準法
B 消防法
C 航空法
D 電気事業法
E 労働安全衛生法

7 被告による被害防止努力
( 1 ) 原告からのクレーム
( 2 ) 被告から原告への宿泊所の提供
( 3 ) 原告宅への複層ガラス ・二重サッシの据付工事,風車への防音強化
( 4 ) 被告から原告へのアパー トの提供
( 5 ) 公的機関によ る原告宅の騒音調査結果の判明
( 6 ) 被告によるその他の風車音低減措置
( 7 ) 原告のタバコ栽培中止は風車音が原因ではない

第 3
請求の原因に対する認否
1 「 1 . 原告」
2 「 2 . 被告及び本件風車」
3 「 3 . 本件の経緯」
4 「 4 . 本件風車騒音に係る騒音測定」
5 「 5 . 本件風車騒音の測定結果に対する評価」
( 1 ) 第 1項
( 2 ) 第 2項 
( 3 ) 第 3項
6    「 6 本件風車は特異な純音性騒音を発生する欠陥品である」
7  「 7 受忍隈度」
( 1 ) 第 1項

( 9 ) 第 9 項

8 「8 損害」
9 「9 まとめ」

第 4
結論


 以上のとおり,受忍限度以前の問題として,本件風車音が原告宅において環境基準を超えていることを認めさせるものはない。併せて,本件風車の稼動ま でに至る経過,本件風車建設等に係る関連法規の遵守状況 ,被告による被害防止の努力状況等に鑑みるならば,本件風車の稼動には何ら違法とされるべきところはない。
よって,原告の請求はいずれも直ちに棄却されるべきである。

以上


さて、ここまでで私が気になったことは→3