病院での生活２

　４時過ぎに目が覚めて、寝返りを打つと、ちょっとおっぱいが張った感じがする。たまお、どうしてるだろう。せっかくだからおっぱいをあげたいな。２階に行ってみると、たまおが大きな口を開けて泣いていた。たまおがかあちゃんをよんだのかな。
　看護婦さんが赤い目をして出てきてくださった。ごめんなさい、こんな時間に。ちょっと早いけど、おっぱいをあげてもいいとのことで、部屋に連れて帰る。
　たまおは、一生懸命吸ってくれた。でも、スケールがないから本当に出てるのかどうかはわからない。
左のおっぱいが切れてきたのか、ちょっとひりひりする。

　そのあと、ベッドで腕に抱いて一緒に寝た。たまおの寝息やいろんな音は、実家で飼っているいちごという名前の犬になんとなく似ている。そういえば、昨日シャワーをしないでねてしまった。今のうちにさっぱりしておこう。そおっとべっどから出て、シャワーをする。出てくると、たまおが起きて、泣いていた。さっそくおっぱいをあげる。

　今日は、お祝い膳を頼んだ日。タクととうちゃんと私。寝ていたけど、たまおもつれてきた。すごいごちそうで、パジャマでいただくのがもうしわけないとおもう。食べきれないので、ラップにつつんで、もっていってもいいかときいたら、お姉さんが「どうぞ」と言ってくれ、おばあちゃんにお土産ができた。

　その席で、たまおの名前が決まった。「エイト」。漢字は瑛人と書く。始まりは、とうちゃんが大好きなサッカーチームの名前から。画数もばっちり。苗字と並べてみてバランスもいい。私は、タク＝琢丸の琢と王辺がおそろいという点でも気に入っている。タクのときといっしょで、とうちゃんが一生懸命いい名前を付けてくれた。ありがとう。エイト＝８＝ハチで、パソコン上では、「ハッチ」にしよう。

スパゲティー、ハッシュドビーフ、ラビオリの揚げたもの、グラタン、トマトのマリネ酢豚、菜の花のスープ、サラダ、フルーツ、プリン・・・うれしすぎる。次の火曜日にはいないのが惜しい。

　せっせと吸っているので、きっと出ているんだろうと思っていたが、授乳室で授乳前、授乳後で体重をはかってみると全然変わってない。がっかり。
　でも、確かにおっぱいが張ってきている。助産師さんに搾乳してもらうと２０ｍｌ出た。次の授乳では、おっぱいのあと、しぼっておいたのをあげて、不足分をミルクということになる。だんだん自家製に近づいていくのがうれしい。

　うわ～！と親子三人で声がでてしまう。
このあと、手前のおひつを開けてみてびっくりしたんだけど豪華な具がのった散らし寿司だったの。とうちゃんが親切によそってくれたと思ったら、私とタクのぶんをよそったあと、おひつごと食べちゃうんだよ。さすがとうちゃん。
　ホテルのディナーにも負けないね。

　昨日から、足がだるい。空気をいれたようにはれて来た。むくんでるんだ～。朝の診察で先生に言うと、「このくらいなら、許容範囲」と言われる。カロリーの高いものを食べたり、水の飲みすぎが原因？助産師さんの話しでは、３．４日目がピークでだんだんよくなってくるそう。

おっぱいもよく張るようになってきた。でも両方とも乳首が切れてしまった。たまお、じゃなくて、ハッチの吸う力が強いのかな。今日は、おっぱいは昨日もらった羊の毛からとったというお薬をつけて、お休みの日。搾乳してあげることにしよう。だけど、えいくん、おっぱいより、ミルクの方をおいしそうに飲むんだから、くやしい。おっぱいは、まだ黄色くて「初乳」って感じ。

　１１時。フットとフェイスのエステをしてもらう。ここで分娩した人は全員やってもらえるんだって。はあ、極楽、極楽。むくみも少しだけ、とれたみたい。

　今日はのハッチ、生活のリズムがとってもへん。午前中、７時におっぱいとミルクを飲んだ後全然起きない。どうもたくさん飲みすぎたみたい。それから、ちょっとねて、ちょっと飲むという、ちょこちょこ飲みになってしまった。おなかが完全に減るまで待たせておくべきだったかな。
　おっぱいは、しぼると５０ｍｌぐらいしぼれるので、これを全部飲んでくれれば、ミルクは足さなくていい。助産師さんに誉めてもらえた。わたしって乳牛体質？でも直接飲ませられないのがさみしい。