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随想
           
名大公開講座(平成18年9月29日脱稿)

   少子化の影響からか大学間の競争が激化し、各大学が雨後のタケノコのように公開講座の類を開催し始めた。我が家の西19Km地点にある名古屋大学は先見の明があったのか毎年秋に開催し、何と今年で38回目になるそうだ。
   
   あるとき古希を超えて尚向学心旺盛なゴルフ&テニス仲間のトヨタ先輩から誘われて、名大の公開講座(受講料=9200円)に初参加した。同先輩は数年前、公開講座の閉会式では聴講生を代表して挨拶をさせられたそうだ。

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はじめに

   今回の総合テーマは『あなたの見えない世界を探る』ー名古屋大学の最先端研究ーだった。各講師にはご自分の研究内容を総合テーマの趣旨に無理に合わせるべく苦労したような一面も感じられた。
   
   8/22〜10/10、毎週火木の2回、90分(18:00〜19:30)、合計15回のコースだったが、国内・外旅行で4回(法学・工学・文学・環境学)は已む無く欠席。

   受講案内に記されていた各コースのタイトルと要旨、当日の講演の要旨、私の質問と講師の回答、一緒に受講したトヨタ先輩3名から夫々一度ずつ頂いたコメントを纏めた。なお、受講案内の要旨とスライド中心の講演内容とは必ずしも一致しなかった。

   今回の受講者は156名。一見したところ殆どは60歳以上の高齢者。女性も一割は参加。日本の高齢者の勉強意欲の高さには驚いた。

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教育発達科学

イトル=心を見えるようにするために

   心はモノではなくハタラキですから、それ自体が『見える』ことはありません。ただ、誰でも自分の心については、自分の内側に感じることができるから、いわば見えているつもりでいます。しかし、他人の心となると、それがモノの世界に引き起こす目に見える変化を通じて推測するしかないでしょう。

   一方、モノの世界における変化が、誰かに心のハタラキによって起こったことが確信できるのであれば、それは『心が見える』ようになったと言っていいのかもしれません。心理学の実験や調査は、心のハタラキをモノの世界の変化として写し取ろうとする努力の結果です。今回は、その成果のいくつかをご紹介しましょう。

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   60歳になるとか言う老教授の怪しげな研究成果を、初体験の私は張り切って聞いた。各種計測器を使って脳のどの部分が、どのような機能を分担しているかをカラーで表示しながら解説された。
   
   『工学は人類に貢献しているものの、時には原爆や毒ガスも開発。心理学が何の役に立っているか解りませんが、人の心が読み解ける技術が開発されると、人間関係が破壊されるのではありませんか。
   
   例えば若者が愛を真面目に告白しても、何寝ぼけたことを言っているの! 私の体を求めているだけじゃないですか、と言われるような結果を招く。つまりは悪魔の研究になりませんか?』
   
   人の心が見えるところまでは至っていません。心理学は臨床心理士を養成し、自殺者の減少には役立っています。

   老教授の明快な回答を楽しみにしながら質問したのに・・・。

ゴルフ仲間・トヨタ先輩A氏(工)の感想

   早速の感想に恐れ入りました。貴兄が真っ先に質問されるのは予測出来ていましたが、その内容は想定外でした。さすが石松博士(いつもこのような表現で私をからかう癖を直さない方)と感心した次第です。
   
   自分は「心」の問題とは結局自分自身の問題で、他人には解明出来ないのではと思っております。小泉首相の靖国参拝は心の問題だと言われるのに対し、世のマスコミは喧々諤々となり、今の世を騒がせている肉親を含めた殺人事件も予測外の出来事です。

   「心の問題」は親、教育、環境等を含めた後天的な事かと思っていますが、今日はその事には触れられていませんでした。こんな事を思ったのは今日の講義には的外れかも。でも心理学は面白いです。

                                               
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多元数理科学

タイトル=弦理論への誘いー素粒子理論の最先端

   理論物理学において、自然現象を統一的に理解しようという流れがあります。高校で勉強する古典力学や電磁気学から統一理論の思想が芽生え、現在の最先端の物理学では、すべての自然現象が一般相対性理論やゲージ場の量子論で記述できることがわかってきました。しかし、一般相対性理論と場の量子論は理論的に整合しません。

   そこで、あらゆる素粒子がヒモ(弦)から出来ていると仮定することによって、その理論的な矛盾をうまく回避することができました。このため、弦理論は、自然界に存在するすべての相互作用を統一する理論の候補として注目されています。公開講座では、弦理論の成り立ちと発展を概観し、現代物理学が目指す方向性をお話したいと思います。

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   『物理学者は自然界には重力・電磁力・強い力・弱い力の四種類があると勝手に仮定し、その枠組みの中で、統一理論を作ろうとしているが、生物が出す第五の力を何故除外しているのですか? 関取の力や 私の握力は四種の力で説明できるのですか?』

   その回答は支離滅裂。次元の違う概念である仕事と力とエネルギーとをごちゃ混ぜにした回答に苦笑。関取の力は重力といってみたり、握力は電磁力といってみたり、更に質問すると『・・・と思います』。
   
   遂には生物学者に質問してください、と逃げまくるだけに終わった。私は質問が大好きなのに、不満たらたら・・・。
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理学

タイトル=素粒子の世界を見る

   われわれを構成する極小の物質である素粒子を如何にして見るか、その世界を如何にして探るか。最前線の素粒子研究は、存在さえ未確認の新しい素粒子やその新世界の存在を予言する。この極微の世界では日常世界とは全く異なる自然法則が働き、量子力学によるマジック・ショーが開かれている。
   
   宇宙創成のとき(宇宙が素粒子のみで構成されていたとき)のマジック・ショーが、われわれを反物質(反素粒子)ではなく、物質(素粒子)でつくった。時間・空間的に極限領域にある素粒子の世界の不思議を見ていただこう。

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   名大は素粒子物理学の研究では大きな実績があるそうだ。

   『がんの検診装置であるPETは陽電子が電子と出会うとガンマー線を放出して消滅する現象を利用している。
   
   陽電子をミニサイクロトロンで作り、それをブドウ糖にくっ付けた薬剤を静脈に注射し1時間経過後、がん細胞が取り込んだブドウ糖の陽電子が電子と出合って発生させたガンマー線を撮影してがんの所在を突き止めているが、何故注射直後にガンマー線が大量に発生しないのか。陽電子が電子にどのくらい接近すればガンマー線を発生させるのか』

   陽電子が電子に出会うのは確率の問題だ。通常の電子のエネルギー水準は低いので、両者が接近する確率は低いから時間がかかると回答されたが、半信半疑。
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環境学

タイトル=過去の地球環境と生物を探る

   私達は過去を直接見ることはできませんが、1年前のことなら写真や映像を通して、1000年前ならば絵や文書の記述を通して、間接的に見ることができます。それでは1万年前とか1億年前となるとどうでしょうか。ここまで時間を遡ると絵も文字もありません。それなのに恐竜の時代の様子が本や映画でじつにリアルに表現されています。誰がどのようにしてあのような世界を見たのでしょうか。

   本講座では、岩石中に残されたいろいろな証拠を解読することによって、過去の地球環境がどうであったか、そこにどのような生物が暮らしていたかを解明する学問―古環境学―の世界を紹介します。古環境学者は一片の岩をもとに遠い過去を見ようとします。タイムマシンを使わない時間旅行をお楽しみください。

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   地層と化石調査で過去の気温変化を推定する方法の講演だった。

   『地球の気温変化は地球単独の環境変化だけが原因でしょうか? それとも太陽活動の変化に伴う太陽系全体の温度変化とも関連があるのでしょうか。そのためには月や火星の過去の温度変化も調べないと解りませんね。
   
   月には地層も化石も無いだろうし、火星には地層があるかもしれないものの、どうしたら温度変化を調べられるのでしょうか。私には地球の過去の温度変化を調べるには、視野のスケールを太陽系クラスに拡大して考えるべきだと思うのですが』

   回答にもならないようなことを、ぶつぶつしゃべるだけ。私も出来ることならば火星の地層を調べて見たいとか、苦し紛れに言い始めたので、またもやがっかり。
    
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医学

タイトル=環境と微生物

   微生物には細菌、ウイルス、カビ(真菌)がある。細菌やカビは光学顕微鏡で見ることができるが、ウイルスは電子顕微鏡でしか見ることができない。野口英世の殆どの研究が間違っていたのは、見えないウイルスを光学顕微鏡で見ようとしたことにある。野口よりも50年前のパスツールはウイルスが見えなくても世界で初めてワクチンを開発した。科学者としての自然を見る力の差であろう。
   
   細菌、カビは自然界に膨大な数と種類が存在し、人と様々な関わりをしている。一部は人に病気を起こすが、それは人に寄生する微生物のごく一部である。自然界に存在する細菌、カビのなかには思いも寄らぬ働きをしているものもある。

     石松の注。

     パスツールがワクチンを世界で最初に発明したとの説明は間違っている。1796年にジェンナーが天然痘のワクチンを発明した。パスツールが狂犬病のワクチンを発明したのは1882年のことである。

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   講演では、野口英世の論文は200以上もあるが殆ど誤りだった、英語が達者なだけだったと酷評。野口は顕微鏡でウイルスを発見したというが見える筈が無かった。高等小学校を出ただけの野口には、研究の方法論が身についていなかったという。

   BSE対策のための全頭検査費用は日本では1年間に40億円。検査をせずとも年間死亡者推定数は最大1人。そのたった一割の4億円を交通安全に使えば死者が半減するのに、との馬鹿げた放言。
   
   交通事故の死者半減には道路の整備、衝突防止付の自動車の開発とその普及、ドライバーや歩行者の教育など10兆円使っても無理との判断も出来ない典型的な専門馬鹿に失望。終始、僻みっぽい講演論旨に失望。

   医学部教授の横暴振りが染み付くと、おかしな人間になるようだ。

   『大腸菌は分裂したらどちらが親でどちらが子か。寿命はどのように計算するのか』
   
   親子の区別は無い、死なないから寿命は無限大との珍回答。

ゴルフ&テニス仲間・トヨタ先輩B氏(工)の感想

   名大公開講座受講の感想をいつも聞かせてくだされ有難うございます。

   分子病原細胞学教授が「野口英世のほとんどの研究が間違っていた」と切り捨てたのに驚いた。学歴を原因にしたのには引っかかった。
   
   同教授は海外ではドクターと呼ばれているが、日本では医学博士と名詞に表示するのもマイナスイメージになる。博士や教授が尊敬されないのはおかしいとの発言。

   「アメリカからの輸入牛肉はBSEに汚染されている危険があるとマスコミは騒ぎ立てているが、国産牛肉のほうがもっと危ない。妻には牛肉を買うなら輸入牛肉を買え、と言っている」
   
   それが本当なら、BSE対策委員会会長に推されているあなたとしては、学会の論文をマスコミ各社と主要な政治家に送付して、世の中を啓蒙し行政を誘導してもらいたい。
   
   もっと言えば、国民の税金で研究している学校法人の義務ではありませんか! 業界の反発を恐れてしないのは知識人としてあるまじき行為ですよ!と思っただけ。勇気が無くて発言せずじまい。いつものことながら。
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生命農学

タイトル=植物の形作りの場を観察する

   日頃、植物の形について意識して観察することをしなくても、多くの人はだいたい植物の形といえば茎と葉っぱがあり、ちょっと気の利いた人ならば枝や花がついている簡単なイラストくらいは画けるでしょう。実は植物の形は葉、茎、枝や花を基本要素としてこれらが秩序だって組み合わされることにより作られます。
   
   それでは、このような植物の形の基本要素はいったいいつどこでできるでしょうか?。葉っぱや花ができるところを見たことのある人はそれほどいないと思います。この講義では普段目にすることのできない植物の形がまさにできつつある場面を、目に見える工夫をして紹介したいと思います。

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   主な講演内容は『農作物の品種改良、植物の成長過程での細胞分裂』でしたが、またもや感動するほどの知見に出会わずがっかり。誰でも知っている話題を解説しただけ。

   『遺伝子組み換えでは、どんな生物の遺伝子でも使うことが出来る』と資料に書かれていたので『動物の遺伝子を植物に加えることが出来ますか』と質問。

   『出来ます』
   『どんな証拠や事例がありますか』
   『知りません』

こんな回答では、できるとの結論の是非は質問者にはわからないので再質問。

   『一度、私もトライしたことがあります』
   『どうなりました』
   『何にも変化が無かった』

たったこれだけのことから、一般論に拡大することの無謀さに呆れた。

   『擬態動物と植物との間には遺伝子レベルで共通するものがありますか』
   『ありません』
   『では、遺伝子レベルでは両者の関係をどのように説明しますか』
   『適者生存の原則の結果です』

   この助教授は馬鹿ではないかと思った。質問者の真意を嗅ぎ取り、ピンポイントの回答をすることなく、逃げまくっただけ。
   
   今まで6回受講したが、わざわざ聴きに行くことにだんだん飽きて来た。私が大学を卒業して44年、学問は騒がれているほど進んではいないのだ。産業界でも生産性と製品の品質が少し向上したものの、若干の新製品分野を除けば改良されているだけ。画期的な新技術は少ないのだと実感。
                                            
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理学

タイトル=赤外線で暗闇を覗き、ヴェクトル波の偏りでガスと塵とを弁別する

   広大な宇宙の中に漂う微塵―それは我々の地球、生命の源です。宇宙に漂う『ガスと微塵』は、みずからの重力によって収縮します。すると内部の温度が上昇します。その結果、星が誕生します。星が生まれる場所=産屋は光では見えない暗闇の世界、すなわち暗黒星雲です。

   私たちは、宇宙の電磁波のうち赤外線を使ってその暗闇を見つめています。光もその一種であります。また、電磁波のもう一つの特性であるヴェクトル波の偏光を使って、『ガス』と『微塵』とが織り成す、暗闇の中の見知らぬ産屋の世界をご紹介します。

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   赤外線偏向天体望遠鏡の原理と観測結果の解説が主だった。

   『予稿に記載されている宇宙の物質構成比率(暗黒エネルギー73%、暗黒物質23%、光る物質4%)はどのようにして計算されたのですか?

   また、エネルギーと物質というディメンジョンの違う物を並列しているということは、エネルギーを物質に換算しているのですが?』

   『専門家に聞いてください。私には解りません』

   自分が理解もしていない内容を予稿に記載して権威面を装う態度にがっかり。

   『ケープタウンの近くに天文台を作った理由は何ですか? ケープタウンの空気も澄んでいますが、煙突産業の少ないアンデス山脈の方がもっと澄んでいると私には実感できたのですが』

   南ア大統領から建物を提供するとの提案があり、安上がりだったから、との回答。

   今回もがっかりした。この教授の説明能力の不足には驚愕。同じことを何度も繰り返して時間稼ぎをしていただけ。同じ言葉で繰り返して説明しても内容は高まらないが、本人は聴講者の理解力が不足していると考え、親切心を発揮しているとでも思っているのだろうか?

   テレビ番組の『世界一受けたい授業』の講師の説明力を少しは真似て欲しいと思わずにはおれなかった。
      
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環境学

タイトル=リモートセンシングで宇宙から地球を見る

   リモートセンシングは、人工衛星や航空機に載せたセンサーで地球表面から反射・放射される電磁波を観測し、広域を調べる技術です。天気予報でお馴染みの気象衛星から見た雲の動きが一例です。リモートセンシングでは可視光だけではなく、人間の目が感知できない赤外線や電波も使うため、肉眼では捉えられない物質の違いや状態などを知ることができます。

   また広い範囲を一度に観測できるため、地上に暮らす私たちでは実感しにくい、地球規模での環境変動を捉えることもできます。この講義では、どのようにして宇宙から植物や岩石などの分布や状態がわかるのか、また地球環境の変動の様子をどうやって捉えているのかなどを紹介します。

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   人工衛星に載せたカメラで地上の植生を撮影して分析したら、世界合計の植物は減ってはいない。炭酸ガス増加問題は心配するほどではないかもしれないとの講演だった。

   『地球の歴史から見れば、当初は炭酸ガスが多く酸素は少なかった。海の植物プランクトンが酸素を作り、プランクトンを食べた珊瑚が有機物を石灰岩に変えた。陸地の動植物は石炭・石油・天然ガスや腐植土を残したが、それらに含まれる炭素量は石灰岩に比べればはるかに少ない。炭酸ガスの増加による温暖化を予測するのであれば、植物プランクトンと珊瑚の寄与率を定量的に把握しなければ、片手落ちの議論ではないか?

   また、炭酸ガスが増加したのであれば、その分だけ酸素は減少しているのか?何故酸素量の変化も調べて議論しないのか?』

   私には解りません。専門ではありません。木は切り取って腐らないように保管すれば、分解されて炭酸ガスに戻ることはありません。

我が批判。

   そんな保存をしても1万年とは持たない話だ。地上の植物による炭酸ガスの固定化は長期で見れば、石炭などにならない限り、分解されて元の木阿弥。真の対策は石灰岩のように化学的に安定な固体にすることしかない。

   いつものことながら、井の中の蛙のように、狭い専門領域に閉じこもって視野を狭くしているだけではない。井の中のことしか解っていないくせに、井の外の世界のことについても解ったかのように議論を推定で拡大する態度に呆れた・・・。
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経済学

タイトル=日常生活の中の経済学、見えざる秩序

   生産・分配・消費という人間生活の物質的営みは、人類が生存し始めた太古の昔からある。その営みは習慣であったり、領主による指令だったりしていた。しかしながら、現代の市場経済においては、この物質的営みは、個人の経済的合理性と市場の価格メカニズムによって制御されている。

   このメカニズムは、無数の家計、無数の企業、そして無数の財貨・サービスが取引されている経済に一定の秩序を与えている。その秩序は、目に見えないけれども、需要・供給分析という経済学のアプローチによって明らかにすることができる。

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   名大の新組織、高等研究院は特に優秀な教授を選び、研究を主に教育を従にした組織と紹介し、そこの副院長と自己紹介した教授の講演とは、完全なる市場経済下では、物価は需給関係で決まる、との陳腐な内容だった。

   『過去のデータから未来を予測するとの立場では、気象学と計量経済学とは似た立場にある。気象学では地球上を詳細な升目に分割し、観測情報を境界条件として投入し、粘性流体力学のナビヤ・ストークス(Navier-Stokes)の偏微分方程式をスーパーコンピュータで解くことにより予報精度を上げてきた。
   
   しかし、気象衛星情報を加えても天気予報の精度は悪いため、謙虚な気象関係者は降雨率など確率的な表現に留めている。2,3日後の天気予報はともかく、中長期予報の価値は無いに等しい、と私は評価しています。

   一方、計量経済学の関係者は国民経済モデルを連立方程式で表現し、毎年正月には華々しく一年間の経済活動を予測し発表しているものの、年末に総括すると当たっているためしがないが、それを懺悔する謙虚さも無い。

   1997年にノーベル賞を貰ったスタンフォード大学のマイロン教授とハーバード大学のロバート教授は『ロング・ターム・キャピタル・マネジメント』と名づけたヘッジファンドを立ち上げ、48億ドルの資金を集め信用取引に取り組んだものの、1998年8月のロシア通貨危機に遭遇して何と42億ドルもの資金を失って破綻した。

   天気予報は過去30年の間に10%くらい予報精度が上がったと評価していますが、計量経済学での国民経済の予測精度は上がっているのでしょうか。経済学は予測精度を向上させるとの視点から評価すると、進歩しているのでしょうか?

   マスコミに登場する経済学者の言動には、自己の能力を逸脱した傲慢な態度が感じられますが、どのように評価されていますか?』

   先のことは解らないので予測は狂うのです、との愚にも付かない解答に終始。先のことが解らないというのであれば、何のための予測なのかと問いたかった。経済学は予測精度を上げるために進歩してきたかの質問には何の回答もしなかった。

   石油危機が1983年に発生したとの話をしたので1973年の間違いですよと、講演途中に指摘した時は素直に謝っていたが・・・。

   馬鹿との議論は今回もかみ合わなかった。
        
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国際言語文化


タイトル=五万年前の言語の跡形

   人類学の教えるところによれば、約15万年前にアフリカに誕生した現生人類は約6万年前に中近東に進出し、約4万年前までにはヨーロッパ大陸やオーストラリア大陸にまで移動しました。そして、このように人類が拡散するのと平行して、人の話す言葉も散り散りに分かれていきました。
   
   しかし、世界の諸言語はもとは一つの言語であった筈ですから、互いに似ているところがあっても不思議ではありません。問題は、世界の諸言語がかつて一つであった跡形を如何ほど留めているかということです。本講義では、日本語と中国語との間の、また日本語・中国語とヨーロッパ語との間の『失われた鎖』を発見しようと努めます。
   
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   15〜16万年前にアフリカで発生した新人は数万年前に地球各地に分散した。最初は一つの言語だったが各地で言語は枝分かれした。その証拠にシュメール語・中国語・朝鮮語・古代日本語の単語から音声が似たものを取り出し、こんなに沢山の類似語があるから、過去を遡れば言語は一つだったと断言できる、との講演だった。

   『日本語の場合、千年で三割の単語が入れ替わる。二千年では五割に達する。言語には近隣諸国間との交流で外来語などが侵入し、各言語間で共通の単語が増える。

   言語は単語と構文を規定する文法で構成されるものの、単語と違い文法は変わり難い。現在の言語を分析して過去に遡るのであれば、各言語の文法の変遷や類似性の分析の方がより本質的なアプローチである。なぜ肝心な部分の分析をしなかったのか?

   単語の分析だけでは『人間と牛とトラには、目と耳が二個、頭が一個、チンポが一本あるから大変似ている。したがってそれらの祖先は同一である、といっているようなものだ。論理は詭弁に近く、飛躍が大きすぎる』

   文法の追跡は数百年しか遡れない。したがって文法面から過去の言語の特定は出来ない、とのご都合主義の回答。

   『単語の音声は変わり難いから、言葉の類似性を音声面から分析したとのことだが、テープレコーダーが無かった昔の発声(発音やイントネーション)をどのような方法で解明したのか?』

   奈良時代の音声は万葉仮名から解る、と回答したので、文字の無かった一万年前の音声はどのようにして解明したか、と追加質問。

   古代語の音声解明では無数の学者の論文があるが、私はその分野の専門家ではない。私は言語の系統分析が専門だ、との返事でまともな回答はせずに逃げてしまった。

   今回で10回目の受講。はるばる豊田市から車を飛ばしてやってきただけの価値があったと評価できた講演は一度も無かった。この程度の講演しか出来ない輩が学者面・教授面で生きていける日本は学者天国。これでは大学に国際競争力がある筈も無く、馬鹿面を見るのも苦痛になった。

   残り5回のうち4回は国内・外旅行で欠席。残るは9/28のみ。満足が得られる講演であって欲しい。

過去20年間も受講されている、ゴルフ仲間・トヨタ先輩C氏(経)の感想

   名大公開講座の石松さんの鋭い質問には何時も敬服しています。鋭く的確で要領を得た質問は流石であります。トヨタには勿体無いノーベル賞級(過ぎたるは尚及ばざるが如し、のようなからかい方)の頭脳の持ち主石松さんという評価通りと思いました。
   
   これまでは、タコツボ型の専門バカに近い講師に対する、博学な石松さんの他の分野と比較した意表をついた指摘に感心していました。
   
   今日は、科学的手法を全く欠いた物知りじいさんの床屋談義でしたが、石松さんの質問は、聴講生共通の疑問を代表するもので、後ろから共感の拍手もありましたが、私も同様に拍手したい気持ちでした。
   
私はこのような場での良い質問は、

1 聴講生共通の疑問を代表する的確なものであること
    個人的な興味本位の質問でないこと
2 その質問により、講師の良い回答を引き出すことができること
    聴講生はより理解を深めることができ、講師は自分に欠けていた点に気づくことができるものであること、と思います。

   今日の質問は100点でした。これまでの質問はやや個人的興味本位の意地悪質問で若干マイナスです。
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工学

タイトル=次世代ユビキタス・ネットワークを探る 

   世の中の様々なモノが情報化され、多様なネットワークで接続される『ユビキタス』社会が到来しつつあります。様々なセンサーやデバイスを利用して環境の状況を把握し、ユーザに快適な環境や多様なサービスを実現するための技術開発が急速に進められています。
   
   将来的には日常生活環境にユーザからは『見えない』様々なユビキタス機器が埋め込まれ、世の中を支えていくことが予想されています。本講座では、講師が開発しているユビキタス社会の基盤ソフトウェア『cogma』の事例紹介とともに、ユビキタス環境やユビキタス・ネットワークの最先端の研究事例を紹介します。

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   ユビキタス(ラテン語)とは同時に至る所にあるの意。ユビキタス・ネットワークとは、いつでもどこでも、多様な情報サービスが簡単に利用できる環境を意味し、1988年に米国ゼロックス社のMarkが提唱。今回の講演では世界各国の大学や企業で発表された多様な試みの紹介に終始した。SF紛いの実体の伴わないアイディアどまりの提案例も多かった。その中に講演者の研究室で開発試行中の『cogma』も紹介された。

   『工学の世界では大学と企業との研究開発の役割分担をどのように考えるかは、永遠の課題です。大学の一研究室と企業とのマンパワーには月とスッポンの差があります。大学に期待されているのは要素技術の提案だと思います。

   情報処理技術としての視点からcogmaを冷静に評価すれば、そこには論文性のあるどのような具体的な要素技術があるのでしょうか。またcogmaには他大学や民間会社が提案している類似システムと比較した場合に、どんな優位性があるのでしょうか』

   今日はユビキタス社会の素晴らしさをご紹介するのが主で、cogmaに深く触れる予定はありませんでした。論文性のあるソフトウェアを開発するのは大変難しいのですが、cogmaに関しての論文は数年前に2,3編発表しました。現在はcogmaの実用化に向けた支援活動をしています。

   私の評価。

   ソフトウェアの複製コストはただ同然なので、類似システムが共存共栄することは難しい。パソコンの世界でマイクロソフトが世界に君臨しているのがその典型例だ。ユビキタス社会の実現には遙かなる努力が必須だが、その時に生き残れるシステムはまだ暗中模索状態だ。
   
   画期的な要素技術の提案が含まれない限りcogmaが生き残ることは難しいだけではない。こんなものの実用化は民間が商業ベースで取り組む課題であって、半人前の学生を動員して大学の研究室が細々と取り組む対象とは思えない。
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おわりに

      トヨタ先輩のお誘いで名大公開講座を初めて聴講したが、我が期待に反し失望した。

   全部で148ページもある予稿集の冒頭の一部から、今回の公開講座の趣旨をそのまま下記の通り引用した。羊頭狗肉とは正しく今回の公開講座を評価する時に使える的確な諺だ。

   『本講座では、
名古屋大学の最先端科学研究をご紹介しながら、あなたの見えない世界を探る『科学』という活動の現在をお伝えしたいと思います。われわれに見ることのできる証拠を手がかりにしながら、世界の見えない部分がどうなっているのかについての知識を広げていく活動、これが科学と呼ばれる活動です。

   本講座を通じて、宇宙の片隅に住んでいて、空を飛ぶことも水に潜ることもできず、寿命も短く、ごくごく限られた範囲の光や音しか知覚できないちっぽけな存在である人間が、世界の隠された部分のありさまをこれほどまでに明らかにしてきた『科学』という活動そのものの素晴らしさを感じ取っていただければ幸いです』

   予稿集の緒言に謳われた上記の意図とは対照的に、各講師の講演内容は
科学という活動の過去の紹介に過ぎず、どの部分が名古屋大学の研究成果なのか、あるいは講演者個人の研究成果なのか特定できるものは殆ど無かった。それゆえにか、何が成果で何が残された課題かも講演者は殆ど触れなかった。

   人の研究の孫引きだらけでは、それらのことについて触れることも恐らくは難しかったのではないか。これでは第一線で活躍中(??)の研究者の講演ではなく、科学知識の単なる解説に過ぎず、大学名を冠して主催する意義は激減する。

      また、講演内容に関しての我が質問に関して『私はその件では専門ではありません。専門家に聞いてください』との回答が多く、これまた失望した。大学内の専門家に聞いて後で私に電話(受講申込書に、何のために電話番号まで書かせたのだ!!)で報告すると答えた講演者は絶無だった。民間会社のお客様相談室に商品について問い合わせた時、同様の態度を取れば一瞬にして信用を失うが、大学人は許容されているとでも考えているようだ。

   既に学齢期に到達し始めた孫たちに物心が付いたら『学費の半分(後の半分は当然のことながら産みの親)はおじいちゃんが出すから、名古屋大学を目指して頑張れ』と叱咤激励するつもりだったのに・・・。
   
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読後感

 
  注。トヨタ先輩(工)が友人から受け取られた貴重な読後感を、私宛に送信されてきたので、下記のように紹介することにした。

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   貴兄の体験記を大学その他で講義経験のある知人10名ほどに紹介したところ、4名から以下の応答がありました。Tさん以外は石松さんも面識のある方たちですから、直接の返信があったかも知れませんが……。

   私宛に読後感を送信していただけた方は残念ながら全くありません。ゴルフやテニス、トヨタ同期の懇親会では何人もの方々から口頭では感想をお伺いできましたが・・・。


****Yさん(トヨタ先輩・工・まだお会いしたこともない方)****

   一通り読ませてもらいました。一々尤もな指摘ゆえ、そのこと自体には、特に言う事は有りません。

   ただ、一応大学の教壇に立つ者の立場で、質問を受けた講師のサイドから考えると、思いもしない質問に遭遇して「何とも厄介な聴講生が居たものだ」と思ったのではないかと、半分同情しました。今回の噂が流れると、来年から講義を受け持つ教授が居なくなるのではないかな。

   同情したというのは、現在の大学制度の中で碌を食んでいる連中というのは、指摘されているような研究環境、論文作成・査定の世界で過ごしてきており、今回の石松(博士)のような視点で評価されたり、指導を受けた事は無かったのではないかと思うからです。

   大学で生計を立てるためには(特に理系では)学位が必須です。その学位はどうしたら取れるかというと、大学院に所属し、指導教授について論文を仕上げ審査に通る事です。研究テーマは代々取り次がれるに従って細分化され、今回の講義内容に見る様な重箱の底をつつく様なものになって行きます。

   またこの世界では、他人の領域を侵さないという不文律が有り、論文審査に当って石松君のような視点で物を考え、他人の研究を質すようなことは許されません。やると仕返しをされたり、村八分に遭います。

   今回の講座は、大そうな宣伝文句で聴講者を募っていますが、主催者はどう受け止めただろうか。講義担当者は此処へ出てきただけでも大したものです。  

   ところで石松君自身は、自身考えるところを論文に纏めて発表すると良いと思うのだけど、そのようなことをしたことは有るのだろうか。

   注。技術論文は学会や学会誌等で度々発表しました。それらをホームページに転載するのは図面の処理などが面倒なので実施していませんが、日頃の思考結果は『随想』欄に少しばかり載せています。

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****Sさん(トヨタ後輩・工・今夏初めてお会いできた方)****

   石松さんの「名大公開講座受講体験記」をお送り戴きまして、有難うございました。
石松さんのホームページに収録されているという情報は既に石松さんから戴いておりましたが、私の場合会社でそうした業務外のホームページを開くことができないことから、読んでおりませんでした。

   しかし、ご親切に貴兄からメールで送って戴きましたので、早速読ませて戴きました。何とも驚愕する頭脳の持ち主であることを改めて、認識しました。一流と言われる名大の教授でも、石松さんに掛かったら、赤子をひねるが如しで、天才的な頭の回転の速さ、驚異的な幅広い博学で、とても太刀打ちできないことが証明されたようですね。

   多分講師の教授同士で話題になっていることでしょう。「どこの出身の人なのだろう?」「どんな経歴の人なのか?」等々。昔剣術家が有名な剣術の道場に試合を申込み、次々となぎ倒して行く胸のすくような物語を読んだり、映画で見たりしたことを思い出しました。

   こうした世に稀なる人物に河合さんの歓送会ということで6月にお会いできましたことは全く幸運であり、光栄だったことを改めて、知りました。有難うございました。

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****Tさん(全く存じ上げない方)****

   当時、”石松様というお名前”や”凄い人”という噂は聞えてきましたが、下々としては見ることもコンタクトする事も有りませんでした。添付の公開講座体験記を読ませていただいて、当時の噂が本当だったことが分りました。
   
   講座の中身も質問の中身も全く理解出来ませんが、教授達のタジタジさ具合が伝わってきました。受講するより、講義された方が良いのではないかと思ってしまうほどです。

   「国際言語文化」講座の項で石松様の先輩でC氏(経)と呼ばれる方のコメントには大いに考えさせられました。有難う御座いました。それにしても、この講座のお陰で、優秀なお孫さんの大学選びも方向転換してしまうのでしょうか。

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****Kさん(トヨタ先輩・工・昨年初めてお会いできた方)****

   石松さんの名大公開講座受講体験記には、何時もながらの石松さんの博覧強記振りに圧倒され、名だたる名大教授陣もさぞかし”ノーベル賞”級の聴講者を前に講義をした不運を嘆かれたことと同情するものです。

   私は、自分の係わった狭い専門領域を”特殊加工概論”として非常勤講師の立場で話した程度で、11年間で一度も石松さんのような鋭い質問をする生徒に恵まれず幸いであったと思っています。

   お世話になっていた東大生産技術研究所の教授にすすめられ、電気加工学会に係わって各大学の教授と意見交換をする機会に恵まれました。我々が教えを受けた頃の教授はもっと偉かったように感じるのですが、我々と同年代やそれ以降の大学教授はチョット違ってきたのかなと感じていました。必ずしも、同世代で最も研究に向いた学生が大学に残ったのでもなかった感じです。

   それでも、10年以上も一つのテーマで学んだり追及すればその分野での権威になれることは当たり前で、実験結果等を集積・整理すれば学位論文として成立するようです。現に、当社が奨学寄付金を出していた先の助教授が出された学位論文の別刷りを頂いたことがありますが、そんな感じを裏づけるものでした。

   問題は、先生方は自らの専門分野とその周辺を除くと決して博識とは言えず、視野も狭くて独り善がりになっている人が多いことだと思います。学内にいる限りは批判されることもなく、中には髪形や髭で虚仮威(こけおど)しの風采をし、権威風を吹かす世間知らずも見受けられるのには笑ってしまいます。

   とは言え、今回の講座で扱われたテーマには私にも興味が尽きない分野のものがあり、専門一筋で纏められた教授陣から成果の一端を拝聴したいとは思ったことです。勿論、石松博士のような鋭い質問を発することが出来るほどの予備知識もなく、多面的な物事の考え方も出来ませんので、ただただ感心して聞いてしまったに違いありません。

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****N氏(ゴルフ仲間・文系・今回初めてメールで読後感を拝受した方)****

   およそ研究は世の中の困りごと、夢を如何に現実のものにするかが課題ではないかと思います。その意味で将来を予測することは単に考え方を述べるのみで参考にしかならないと思います。無責任な発言も多いと思います。自分の目でしっかりと現実を見ないといけない。

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****M氏(トヨタ先輩(工)からその後拝受した読後感。私の知らない方)****

      先日の名大の公開講座についてですが、石松さんの質問に、先生方が困っているというか開き直った様子が思い浮かびました。

      私も全部は理解できませんでしたが、一部については、先生の不甲斐なさが感じられ残念に思いました。もう少し、先生も物事の本質を考えてもらいたいものと思いました。

      直ぐにはどのように返答すればいいかと迷っていて、なかなか書きだせませんでしたが、少し時間が過ぎた所為か、上記のような感想となりました。


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