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東日本大地震


はじめに
今尚愚かな日本人
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東日本大地震
原発は未完成技術
今後の電源開発
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東日本大地震(平成23年7月21日脱稿)

   東日本大地震は原発事故を誘発しただけではない。未曾有の巨大な津波も伴い、歴史的な被害を周辺住民に与えた。被災者各位に謹んでお見舞い申し上げます。この大地震は誰もが想定していなかった日本の真の課題や、産業界に秘められていた世界に冠たる日本の実力を図らずも炙(あぶ)り出した。

   フビライによる言われ無き蒙古への服属要求は建国以来、日本が初めて遭遇した国難。若干21歳(数え年)の第8代執権北条時宗は、全国の武将や国民を総動員し臨戦態勢を整えた。文永の役(1274年10月?・24歳)と弘安の役(1281年5月?・31歳)は台風(時期的に見れば神風説に私は疑問)にも助けられて幸い乗り切った。
   
   でも、心身ともに疲れ果てた時宗は1284年享年34歳(満33歳)で永眠(死因は肺炎説・他多数)した。合掌。管首相や政府与党の統治能力との、この大きな格差は国民の誰の目にも明白だ。

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はじめに

   自動車産業を頂点に抱く我が産業界の各社は、トヨタ生産方式でいつの間にか網の目のように繋がれていた。しかし、その命綱だったいわゆるサプライチェーンが大地震で無残にも切断された。その影響は全国に及んだだけではない。欧米資本の自動車会社すらも操業停止に追い込まれるとは、神ならぬ身の誰が予想し得ただろうか? 
   
   しかし、関係者の昼夜を問わない決死の努力により、半年も経たずしてほぼ正常状態に復帰した。此処に日本(日本人)の実力の真髄を、私は再認識しただけではない。がん患者として余命幾ばくもないと覚悟している一日本人としても、サッカーのなでしこジャパンが世界一になった(7月18日)とのニュースと共に、余生が伸びたような嬉さを心底感じた。   

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今尚愚かな日本人

諸悪の根源は処世術

   『長いものには巻かれろ』『出る杭は打たれる』『雉も鳴かずば打たれまい』などに象徴される幾多の格言は何時頃から言われ始めたのか分からないが、今尚日本人の処世訓として重宝がられているようだ。

   ピラミッド社会の典型例でもある電力会社や官庁のような大組織のサラリーマンは、上司に逆らわず、上司の命令には従順なゴマスリ輩が本人の実力(能力や業績)以上に出世する例を身近に幾つも発見すると、これらの処世訓を座右の銘にしつつ、ますます我慢一筋の生き方をひたすら選択するようだ。

   日本の頭脳が集中しているはずの東電や政府・官庁での情報隠蔽が次々に暴露されてきた。地震発生後だけではなく、原発建設以来あらゆる手段を動員して『臭い物に蓋』をする作業に全力投球。政策運営の失敗で辞職せざるを得ない状況にあった管首相にとり、この大地震は正しく神風に映った。元寇での台風効果とは似ていて非なるものだが・・・。

蛇足・・・台風神風説への疑問

   私には元寇での台風神風説は後世の作り話に思えてならない。博多湾の海底からは沈没船や溺死した兵士の遺骨も未発見。何よりも元寇の季節(10月と5月らしい)は我が郷里福岡県の台風シーズンとは離れすぎている。しかも、2回に亘る元寇にタイミングよく台風が現われる確率は極端に小さい筈と、卑しくも航空気象学(応用流体力学の一種)を聞き齧った私には推定せざるを得ないからだ。

   当時の元にとり東方の野蛮国と見下していた日本の大反撃は想定外。初戦突破に失敗したナポレオンのロシア侵攻と同様、兵站不足に陥りプライドを捨ててでも退却せざるを得なかったのではと推定。

   一方、国力不足を認識(開戦時の日本のGNPは米国の僅か10%だった)しながら太平洋戦争に突進した日本政府は軍部の独走を止められず、ミッドウェー海戦の敗北時に降伏すれば、あたら本土の焦土化も原爆の被害もなかったのにと、悔やまれる。政府の統治能力不足は平成の今、正に再現されようとしている!


   今や守銭奴・家業と化している国会議員の天敵は選挙。落選すれば木から落ちた猿と化す恐怖心から、国会解散権を振り回す狡猾な管に足元を竦(すく)われて反撃も出来ないほどの意気地なさ。

トップの権限は無限大

   サンマリノの元首は執政2名。6ヶ月毎に議会の議員の中から互選し、毎年4月1日と10月1日に就任し、無報酬。独裁を防いで今日に至っている。国民の素晴らしい智恵だ。
   
   徳川綱吉は『生類憐みの令』を発布。発布当初の綱吉の動物愛護精神は雲散霧消し、違反者への取り締まりは徐々に強化され、国民には大変な悪法に変質した。でも綱吉の存命中には撤廃されなかった。将軍には誰もが逆らわなかったのではなく、逆らえなかったのだ。上司に逆らわずの処世訓は、江戸幕府時代には命を守るほどの価値があった。
   
   戦後の日本でもトップの独走により破綻した有力会社の例は枚挙に暇なしだ。実例を挙げるのは差し控えるが、老害の域を超えている。東日本大地震に関してだけでも、電力会社や政府のトップは自ら災害を大きくしながら、これを解決するのが私に課せられた使命だと喚き、責任を取って辞職する素振りさえ見せない。マッチポンプそのものだ。ここに日本の管理社会の本質的な欠陥が不発弾のように埋設されている。

東電は大本営と酷似

   愚か極まれる東電幹部は、原発事故現場は誰をも立ち寄り禁止地域に出来ると判断したのか、被害情報の隠蔽工作は悪質且つ極端だった。でも米国は原発事故の先輩国。彼らの発表(メルトダウン説)は真実だったと後日判明。今にして思えば、東電の態度は大本営発表と何と酷似していたことか。

   天網恢恢疎にして漏らさず。老子の言葉に感服せざるを得ない。

『想定外』は免罪符に非ず
   
   堀江貴文が発した造語『想定外』ほど、ずる賢い悪人に活用された事例を私は知らない。横井庄一さんが1972年、羽田空港で発した第一声は『恥ずかしながら帰って参りました」だった。このときの『恥ずかしながら』ほど、愛された言葉は少ない。これらの台詞は正に対照的だ。
  
   今回の関係者が、頻発して使った言葉は『想定外』だった。想定外は免罪符ではないのに、この言葉の影に自らの無能ぶりを隠せるとでも思ったのだろうか?

愚にも付かぬワイドショー
   
   テレビのワイドショーの視聴率の高さには驚く。単なる芸能人ごとき輩が恥ずかしげもなく、まるで森羅万象に通じている神ででもあるかのような顔付きして、言葉巧みに偉そうな無責任放言を繰り返す。厚顔無恥(詩経に由来する言葉)そのもの。有害無益だ。
   
   私はこの種の番組が国民の共有資産『電波』を無駄遣いしていることに腹立たしい思いをするだけではない。『言論の自由』を履き違えている輩をマスコミ界から追い出す法律を作るべきだと思わずにはおれない。

   大宅壮一の発した言葉『一億総白痴化』が紹介されたのは「週刊東京」1957年2月2日号だそうだ。『一億・・・』は大宅の発明ではないが、語呂が良いためか何度も登場した使い方だ。『一億玉砕』『一億総懺悔』『一億総中流』・・・。大地震の報道を視聴していると、54年前の評論家としての大宅の洞察力の高さに遅まきながら乾杯!

   今回の大地震ではテレビに様々な学識経験者が登場した。司会者は世界的な権威などと大げさな紹介をしていた。彼らの話を聴く場合、私は語尾に注意している。『・・・と思います』で終わる場合は『私は知らない』と言っているのと同じだ。『・・・と思います』が許容されるのであれば、私にだって全ての難問に答えられるだけではない。日本人の全てが学識経験者に即座になれるのだ。

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過去の大地震

繰り返された大地震
   
   有史以来日本は数え切れないほどの大地震に襲われている。大地震は一度起きれば同一場所で再発するまでには最低数十年かかることも昔から経験則として周知されていた。

      応用力学的に言えば、地殻に蓄積された弾性エネルギーが大地震で解放され、周辺の応力緩和が終わるまで余震は続く。その後も大プレートは不断に移動しているが、大地震が再発するまでの弾性エネルギーが蓄積されるには時間が必要だ。

   『天災は忘れたころにやってくる』。これだけの猶予期間があれば、次回の大地震に備える対策を完成させるには十分だ。でも、『喉もと過ぎれば熱さ忘れる』の格言通り、愚かな日本人は毎回のように掘っ立て小屋同然の生活に戻っていただけだ。

   1923年9月1日午前11時58分。相模湾を震源とするマグニチュード7.9の関東大震災が発生し、14万人もの犠牲者を出しました。この教訓を忘れないため、9月1日を「防災の日」と定め、全国各地で大規模な避難訓練が行われます。

   ところで、この時期になると「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉をよく耳にします。古くからある、ことわざのように思われがちですが、この言葉が生まれたのは、関東大震災よりもあとのことでした。最初にこの言葉を使ったのは中谷宇吉郎という物理学者でした。

   しかし、この名言誕生の裏には面白いエピソードが残されています。1940年のある日、中谷のところに、新聞社から365日の分の名言を集めた「一日一訓」というコラム集で、9月1日の名言と解説を書いてほしいという依頼がありました。そこで、中谷は、関東大震災の日にちなみ、恩師である物理学者・寺田寅彦の言葉として「天災は忘れた頃にやってくる」を9月1日の名言として書きました。

   中谷は、この言葉の出所をハッキリさせるため、寺田の著書を片っ端から調べましたが、どこにも、その言葉は出てきません。とりあえず、その時、中谷は根拠がないまま「寺田が雑誌に書いた中の一文」という解説をつけました。ところが、この言葉は寺田の言葉ではなかったのです。恩師の寺田は「天災の心構え」について、日頃からよく中谷と語り合っていたらしく、そのことが中谷の頭の中で作られた「天災は忘れた頃にやってくる」を恩師の言葉であるかのように思いこませていたそうです。

   つまり他人の言葉と思っていた名言は、実は自分が考えた言葉だったわけです。言葉だけではなく、日頃から、この2人のように防災について語り合いたいもの…あなたは天災を忘れていませんか?

   私はインターネットでこの名言の由来を今回確認するまで、寺田寅彦の独創と迂闊にも勘違いしていた。ああ、恥ずかしい。

住宅寿命

   日本の住宅は建設から撤去までの平均寿命が、同じ木造でも欧米と比較すれば半分以下だ。その理由として日本は地震が多いのに対し欧米、中でも欧州は大変少ないからだと、今に至るまで関係者が強弁し続けている。

   誰が最初に言い始めたのかは不明だが、事実誤認も甚だしい。欧米に出かければ直ぐに分かることだが、日本の庶民の住宅は相対的に最初からひ弱な構造で作られているからである。同じ木造でも、まともな神社仏閣城郭や庄屋の豪邸は数百年の風雪に悠々と耐えている。
   
   尚また地震で倒壊すると予想するのならば、倒壊しない家を建てる工夫をするのが論理的な結論なのに、どうせ壊れるのならば掘っ立て小屋でも十分、との判断に走る貧者の論理が理解できない。昔の話ではなく昭和時代まで続いた行動だ。
   
   結局、地震で壊れる前に所有者が壊しているのが殆どだ。我が長年の観察によれば、掘っ立て小屋で育てられた子供にはプライドが乏しく、人生への挑戦意欲を欠く負け犬根性が染み付いているようだ。可愛そうでならない。

建築基準法への疑問

   建築基準法の本文は読んだこともない。しかし、新聞や雑誌を読む限り構造体が持つべき最低限の強度を規定しているだけのようだ。全ての材料には経年劣化が現われる。建築物の経年劣化を考慮した新築時の強度の規定ではない。従って、建築後何年間安全かは不明だ。
   
   建築の寿命は構造体だけでは決まらない。建物内の上下水道・ガス・電気・電力・通信・冷暖房の配管や配線など、いずれも構造体と同等の耐用年数が無ければ、簡単に取り替えられるような設計になっているのは当然の要求だ。でも、それらの材質に関する基準は曖昧だ。
   
   特に原発の構成材料のように常時被爆している材料の劣化に対する耐久試験情報は必須にも拘らず、十分な耐久試験をした後に基準を決めていたか否かは大変疑わしい。

我が地震対策の例

   我が人生で耐震構造を真剣に考えたのはたったの2回に過ぎないが、建築基準法は完全に無視した。建築基準法は最低限の基準を示しているに過ぎない。それでもないよりはましだ。少しずつだが、日本の新設住宅は大手のプレハブ会社を牽引車として、耐震性は強化された。でも耐久性は今尚不十分だ。

その@ 我が住宅

   昭和45年4月から市街地が住宅地域と調整地域とに分けられる法律がスタート。正月から已む無く土地探しを開始。宅地造成地域は、造成以前の地形が不明なので敬遠し、先住民が売り出していた高台の掘っ立て小屋つきの土地を購入。後日1Km離れた造成地で陥没事故(亜炭炭鉱の跡地だった)が発生したとき、買わなくてよかったと一安心。

   昭和48年に持ち家の設計条件を考えた。鉄筋・木造・各種プレハブの中で、耐久性・防音性・防火性・快適性の視点から、全館冷暖房の現場打ち鉄筋コンクリート造りを選択。

   豊田市の岩盤は地下200mまで存在しないとの俗説があった。トヨタ自動車の大型鉄筋コンクリート造りの建物は不等沈下現象に襲われ雨漏りする事例が頻発。当時の公団建築に比べて2倍の鉄筋と生コンを投入することにした。一級建築士は無駄と主張したが、注文主は私だと言って、柱の断面は50cm*50cm、地中梁の断面は30cm*80cm、柱の接地面の大きさは地耐力に不安を感じて250cm*250cmにした。防湿のために床下は全面鉄筋コンクリート舗装。総重量は約450トンになった。

   生コンの質にも拘った。骨材品質に起因するアルカリ反応による経年劣化を心配した。壁面の全ては2cm厚さの防水モルタルでガードし、更に防水リシンを吹き付けた。9年前にエアコン用の配管を通すために壁面に直径10cmの穴を開けた。取り出した円柱の外周を観察後に金槌で強打したが、何の劣化も発見できず一安心した。

   冷暖房の配管材質にも拘った。亜鉛引き鉄管では耐久性に疑問があった。高価だったが銅管を選択。今に至るまで何一つ問題は発生していない。

   快適性にも拘った。部屋の中心から周囲や天井を眺めたとき、鉄筋コンクリート造りとは感じられないようにした。洋間の壁は木質・和室の壁は京壁・天井は板・床は合板。鉄筋の壁と室内の壁との間には断熱材を嵌めこんだ。

   鉄筋コンクリートの床の上に絨毯を直接敷くのは敬遠した。欧州の石造建築の場合は靴を履いたまま室内を移動すると靴の屈伸で振動が吸収されるが、靴を脱ぐ習慣に生きる私には移動の度に脚が疲れるからだ。コンクリートの上に1mの柱を建て、その上に化粧合板を張り、畳か絨毯を敷くようにした。

   37年後の今、何一つ致命的な課題は発生していない。障子・襖・畳・京壁などの張替え、水周り設備の更新、美観維持を兼ねての外壁の防水塗装をしただけだ。新築同然の快適性は今尚変わらない。東南海大地震にも耐えられると勝手に推定している。

そのA 終の棲家

   地震が発生するたびに、お墓が倒壊したとのニュースが飛び交っている。応用力学的に観察すれば何の不思議も無い。和風の墓は平らにした地面に石を積み上げただけだ。重心が高く地震により発生した慣性力で簡単に横転する構造だ。東日本大地震では徳川御三家の一つ、水戸家のお墓も倒壊したそうだ。

   がん死が近付いたと覚悟している私は、死ぬ準備の一環として平成22年夏(当然のことだが、東日本大地震の発生前)に10軒の墓屋を競わせながら、設計図を纏めた。設計条件はたったの三つに集約した。

耐久性・・・100年(100年以降の子孫が墓参りに来るはずがないとの確信)
耐震性・・・近い将来発生すると予想した東南海大地震でも倒壊しない構造
カロート・・骨壷10個の収容体積

   今や墓屋にまでパソコン用のCADシステムは普及し、三面図も鳥瞰図も簡単に作れる時代だ。47年前(1964年)のFJCC(秋季米国連合電気学会)に当時の超大型電算機IBM7094を使った自動車の外形設計用にGMが試作したCADシステムが発表されて驚いた。関係者の1人として、半世紀の進歩には驚愕するばかりだ。

   私もGMに影響されて上司や関係会社の支援の下、TiNCA(Toyota integrated Numerical Control Approach)を開発し、その発表のために米国へ出かけた。初海外出張だった。仕事を引き継いだ後輩はパソコンでも使えるように改造し、トヨタ ケーラムという会社を設立。今尚、数百人が働く中堅IT会社として営業中だ。(ホームページ⇒旅行記⇒北アメリカ⇒アメリカ・初海外出張)

   我が三条件を満たす墓の設計は墓屋にとっていとも簡単だった。頑丈な基礎を作り、低重心の形状をした墓石(和墓とは異なるデザイン墓の一種)を、ステンレスの大型ボルトとナットとで基礎に固定するだけだ。複雑な免震や制震構造も不要だ。本年6月には総重量約10トン、二重配筋の鉄筋コンクリート造りの人工地盤は完成した。今は、中国で加工中(最終仕上げは日本の職人)の墓石の完成待ちだ。

   広大な豊田市営古瀬間墓地公園(398,000平米)の全ての墓石(現在1万基?)が、東南海大地震により倒壊しても、我が墓が倒壊するはずがないと安心しているだけではない。生きている間に結果を見届けたく、大地震の発生が今か今かと待ち遠しいくらいだ。

 
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東日本大地震

過去百年間の三大地震


   過去たったの100年間でも日本では、関東大地震・阪神淡路大地震・東日本大地震が発生し、大勢の死者が出た。でも、死因には大きな差が現われた。関東では焼死・阪神では圧死・東日本では溺死。不燃・耐震構造の家屋が増えた証拠だ。
   
サプライチェーン

   定年退職後13年経過した現在、トヨタ自動車を取り巻く環境にも疎くなった。協力会社との関係は一次、二次・・・N次まで樹枝状のピラミッド構造とばかり思い込んでいた。今回の大地震で末端の協力工場間では横にも繋がっていたと知りビックリ仰天。

   更には、中間財が日本から世界各国に多種多量に輸出されていることも知り、日本の影響力の大きさにも驚かざるを得なかった。たった一つの電子部品の供給が閉ざされた結果、世界各国の自動車会社の操業停止まで引き起こすとは夢想すらしていなかった。

   しかし、今回もトヨタ生産方式はその存在価値を一層高めた。トヨタ生産方式の価値の真髄は問題が発生するとその真因を素早く特定できる点にこそある。今回の最大の効果は、トヨタ自動車の東北・東海・九州の組み立て工場への部品供給網は、地域周辺で完結するようにとの大方針の決定を誘導した点にある。

   その結果、東南海大地震で東海地区が壊滅しても、東北と九州の操業への影響が小さくなるからだ。誰もが気付いていなかった盲点だった。海外工場でも、極力同じ考えを推進するのは当然の帰結。工場の再編成に5〜10年掛かろうとも、トヨタの企業力ならば解決できると確信している。

蛇足・・・トヨタ生産方式

   日本機械学会誌第79巻第692号(昭和51年7月号)に上司(故鳥居強三氏)の代筆で『自動車工業におけるCAD/CAMの例』として私が取り上げた7テーマの一つ『特注仕様車の量産。 図1。量産工場における主な情報の流れ』こそが、トヨタ生産方式が世に出た嚆矢だった。

   当時は『かんばん方式』と呼称していた。しかし、頭にToyotaを冠したTiNCAの名付け方が社内でヒットし、いつの間にか『トヨタ生産方式』に改められた。今では国内外の子会社の名前すらも『Toyota・・・』が主流だ。






集団移転こそ究極の復興策

   ロンドン大火・・・1666年9月1日、パン屋のかまどから燃え広がった火は4日間にわたって燃え続け、ロンドン市内の家屋のおよそ85%(1万3200戸)が焼失した。意外にも死者は少なく、記録されているのは5名だったが、市民は燃え広がる火を前になすすべもなかった。このように燃え広がった原因は大火以前のロンドン市内では家屋のほとんどが木造であり、街路も狭かったためである。

   建築家クリストファー・レンやジョン・イーヴリンは大火後直ちに壮大な都市計画を構想したが、大地主などの反対にあい実現しなかった(ただし、実際は反対はなく、そもそも検討すらされていなかったという説もある)。

   しかし、レンの尽力によって1667年には「再建法」が制定される。家屋は全て煉瓦造または石造とされ、木造建築は禁止、また道路の幅員についても規定された。ロンドンの復興にはノルウェーの木材が輸入され使用された。

   地下鉄モニュメント駅近くにはロンドン大火記念塔がある。高さ62mで、復興を記念してレンの設計により1677年に建てられた。


   イギリス人の決断力に拍手喝采。彼らは大火に懲りて不燃都市を造った。都市破壊の主因は古来、大火・戦火・天災だ。これらに破壊された後の復興計画に各国民の知恵と勇気が如実に現われる。

   省みて我が国の大胆さを欠くみすぼらしい復興計画は、知れば知るほどがっかりする。再発防止策を考えるには過去に囚われず、予算が無限大だったらどうするか考え、その試案をベースに無駄を省く努力に没頭すれば済むことだ。

   万里の長城のような防潮壁はオランダのような干拓地には意味があるが、三陸海岸では無駄だ。今は自動車時代。海岸から多少離れていても安全な高台に大団地を造成し、インフラを整え集団移転するくらいの覚悟が必須だ。

   漁師は都会地のサラリーマンのように港に自動車で出勤すれば済む。小さな港を全部復活する必要はない。大規模な港に集約し、隣接場所に魚市場も建設すれば物流も効率的だ。農業も耕地整理された新農地へ作業車で出勤。新時代の農水業を切り開く企画力が期待されてならない。全国各地から移住したいと希望者が激増する職住近接都市が新設されることを望みたい。

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原発は未完成技術

巨大技術の開発史

   二十世紀を代表するような巨大技術の典型例である自動車・ジェット旅客機・新幹線・電算機の開発史は、気の遠くなるような信頼性確認試験抜きでは実現できなかった。

   新型自動車の開発過程では今尚試作車の、想定される地球上のあらゆる自然環境下での100万Km以上の走行テストを繰り返している。それでも尚、リコールは頻発している。人智の及ぶ世界は予想外に狭い。仮定が必須なコンピュータ・シミュレーションでは未体験の現象への本質的な解決策は不可能。実物試験は何時までも残る世界だ。

   コメット連続墜落事故(コメットれんぞくついらくじこ (de Havilland Comet disasters))は、1950年代中期、世界最初のジェット旅客機であるイギリスのデ・ハビランド社製「コメット」に連続して発生した、構造上の欠陥による航空事故(空中爆発)の総称である。

   事故原因の調査過程で、最先端の航空機であったコメット機に内在した、当時の航空工学および金属工学の分野で未知の領域にあった重大な欠陥が解明された。
   
   この事故を契機に、故障の拡大を食い止めるフェイルセーフ思想が発展普及し、その後の航空機の安全性を著しく向上させ、かつ航空事故の科学的検証手法の雛形が構築された。航空分野に限らず、技術欠陥の防止や事故検証のあり方において、多くの貴重な教訓を残した重要な歴史的事件とされる。


   イギリスはコメットの事故の真因を突き止めるために大型プールにコメットを沈め、繰り返し水を入れたり抜いたりしながら、機体に圧力変動を加えた。その結果得られた結論は金属疲労による機体の破壊現象だった。

   日航のジャンボが御巣鷹山に墜落した原因は、圧力隔壁の疲労破壊だと喝破したのは我が卒論の指導教授・故大平博一九州大学名誉教授だった。

   単なる高速計算機に過ぎなかった電算機は、発明以降半世紀の試行錯誤の結果、今やあらゆる分野で活用されているが、それでも尚トラブルは頻発している。

根拠不明な原発の安全性

   原発は然したる試験評価テストを経ることなく一気に巨大化し、全国各地に建設された。政府や電力会社の首脳は日本の原発は想定される最大級の天災にも耐えられる構造になっていると、何の証拠も明示せずに(明示できるはずが無い)強弁し続け、素人の国民を安心させてきた。首脳本人には真実を確認する知識・能力も無いためか、関係者の入れ知恵報告を鵜呑みにし、オウムのように気楽に再生放送していただけと、ばれてしまった。

   原発が技術として完成されるためには、実物大の本体を試作し寿命が尽きるまで稼動させ、廃棄処分を完璧に終えるまでの全てのテストを完了するのが基本だ。これにはワンサイクルだけでも50年以上の歳月が必須だ。
   
   最初の試作評価で判明した課題を解消した第二次試作設備を、50年かけて評価してやっと見通しが少し付く世界だ。まだ最低でも50年は必要だ。原発が安心して実用化できるまでは在来技術の効率化による原価低減に取り組むのが、大型技術史から分かる王道だ。
   
   原発事故後の対策に動員された各種設備が次々に故障したとの報道に接すると、泥縄主義が暴露され、東電や政府発表の工程計画が如何に怪しげなものか、質問するまでもない。東電の役員会議や内閣の会議は原発建屋内で開いて欲しいと願わずにはおれない。

   今まで原発は、全世界で一度も試作〜廃棄までのテストを完遂していないにも拘らず、ローマクラブの嘘八百のエネルギー危機説に脅かされて、実用化を急ぎすぎた背景に最大の問題点が隠されていた。

ローマクラブ(Club of Rome)は、イタリア・オリベッティ社会長だったアウレリオ・ペッチェイ(Aurelio Peccei)[† 1]とイギリスの科学者で政策アドバイザーでもあったアレクサンダー・キングが、資源・人口・軍備拡張・経済・環境破壊などの全地球的な問題に対処するために設立した民間のシンクタンク。

世界各国の科学者・経済人・教育者・各種分野の学識経験者など100人からなり、1968年4月に立ち上げのための会合をローマで開いたことからこの名称になった。1970年3月に正式発足。本部は2008年にドイツのハンブルクからスイスのヴィンタートゥールへ移転した[1]。

活動内容 [編集]

定期的に研究報告を出しており、デニス・メドウズらによる第一報告書『成長の限界』[2](1972年)では現在のままで人口増加や環境破壊が続けば、資源の枯渇(あと20年で石油が枯渇する[† 2])や環境の悪化によって100年以内に人類の成長は限界に達すると警鐘を鳴らしており、破局を回避するためには地球が無限であるということを前提とした従来の経済のあり方を見直し、世界的な均衡を目指す必要があると論じている。

その続編『限界を超えて−生きるための選択』(1992年)では、資源採取や環境汚染の行き過ぎによって21世紀前半に破局が訪れるという、更に悪化したシナリオが提示されている。その後も環境・情報・経済・教育などをテーマとした報告書が引き続き刊行されており、日本語版はダイヤモンド社から刊行されている。


難しい廃棄物処理


   原発が事故を起こすことも無く、当初の設定運転期間を完了した後でも、その後の廃棄物処分の技術や廃棄場所に関しての検討は不十分だ。現状では使い終わった放射性燃料はドラム間に詰めて地下に永久保管する程度のようだ。ドラム缶の腐食後はどのように対応する積もりかも未発表のままだ。

   でも、放射性燃料の総重量や体積は原発の建物や付帯設備に比べれば桁違いに小さい。最大の難問は放射能汚染された建築物関係の廃棄処理法だ。これも地下に巨大な穴を堀り、埋める気なのだろうか?

建設〜廃棄までの総コスト

   原発による電力の最終積算コストがどのくらいになるのか、私には未だに見当も付かない。現状では廃棄コストの積算が出来ないだけではない。今回に類する災害復旧費がどの程度なのかの積算も出来ないからだ。

   原発が取らぬ狸の皮算用にならぬために、今回の事故処理から得た貴重なデータを集約し、関係者は正直に総コストの見積もりを国民に一刻も早く発表してもらいたい。私は稼働中の原発は、代替電源の建設に連動して少しずつ撤去すべきと考えているのだが・・・。

原発の立地条件

   原発の安全性が未来永劫完全に保障できる自信が電力会社にあるならば、送電ロスが最小になる消費地に設置するのがベストだ。現に大型火力発電所はすべて消費地に近い臨海部にある。しかし、結果的には全国の原発は人口過疎地の海岸に立地している。マスコミを動員して原発は安全だと強弁していた電力会社が、原発の信頼性に疑問を感じていた何よりの証拠だ。
   
   人口過疎地は港の多い海岸よりも、我が国では山間部こそもっと多い。高山に登って眼下を見渡せば子供でも理解できることだ。津波の心配もない山間部を選ばなかった主たる理由は建設費と冷却水の確保にお金が掛かるからだ。人口過疎地に危険な原発を建設する手段は、地獄の沙汰も金次第そのものだった。札束攻勢で難なく地元住民は受け入れた。騙された挙句、今や地獄に突き落とされた地域住民こそ、いと哀れ!
   
   海岸から離れた国の原発には超大型のクーリングタワーが設置されている。我が国でクーリングタワーを見かけないのは、冷却水として海水が無尽蔵に利用できる海岸を選べるからだ。その結果、津波に来襲された。東日本大地震も、結果論に近いが津波の被害を免れる海抜40mの人工地盤の上に建設すれば、原子炉が緊急停止しただけで済んだのに・・・。馬鹿丸出し、安物買いの銭失いの典型例だ。

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今後の電源開発

私には節電意思が全く無い

   大地震後の発電力不足対策として政府や電力会社は節電を全国民に呼びかけ、大口需要者の違反には罰則まで用意している。しかし、私には協力する意思が全く無い。電気代が只ならばいさしらず、私には何の落ち度もないからだ。原因者負担の原則の下、電力会社があらゆる努力をして電源を確保するのが先決だ。
   
   我が理解する限り、国内には全原発を超えるほどの直ぐにも使える自家発電源(一説に寄れば6,000万Kw)があるにも関わらず、電力会社は一方的に難癖を付けて自社の配電網に繋ぐことを拒否している。   
   
   その最たる理由は自社の電力の質の保証が難しくなるからだそうだ。しかし、受電者には電力会社の保障品質を知らされていないし、要求もしていない。自家発との連携問題を解決するのがプロ集団としての電力会社の技術力だ。連携を拒否する前に能力の無さを告白すべきだ。
   
   一受電者としては37年前の新築以来、幾つかの節電努力はしてきた。技術の進歩によりエアコンの効率が高くなった結果、9年前にセントラル冷房設備(チラーユニット・クーリングタワー・冷却水循環ポンプ)を廃棄し、低圧電力契約3Kw(30A相当)を解約した。引き続いて、ガスの契約を解除し電磁調理器を導入。80A契約に変えた結果、エネルギー費(電力+ガス)はさらに下がった。
   
   寒がり屋の私はエアコンの設定温度は年中30度。梅雨が明けるまでは電気炬燵とエアコンを併用。例年9月下旬からは電気炬燵を復活させる生活だ。その結果、老人と老婆の二人暮らしでは夏季の月間消費電力は高々1,000Kw時、冬季でも1,300Kw時に過ぎない。約500W・50インチのプラズマテレビはパネルヒーターを兼ねているようなものだ。

   『細々と生きている年金生活者』にこれ以上の節電要求をするのであれば、その前に電力会社と関連企業の全従業員や政府関係者は自宅の電力は10A契約に切り替え、電燈以外の全電化製品を破棄するのが先決だ。発展途上国の人も愛用している携帯電話すら持っていない私は、関係者からの節電要請に憤慨している。
   
   見知らぬ工務店の営業マンが太陽熱利用の給湯器・深夜電力を使った給湯器とか太陽光発電を、頼みもしないのにしばしば売り込みに来るが全て断固として拒否。家屋内外の美観を落すだけではなく、操作が面倒な上に耐久性も不明だからだ。
   
   愛用しているのは大型瞬間給湯器(灯油ボイラー)だ。10分間で42度*200リットルの給湯能力があり朝夕二回の入浴と、週一回の露天風呂(こちらも容量は200リットル)を賄っている。セントラル暖房運転は孫たちも来宅する年末年始の短期間だけだ。かつては年間2,000リットルだった灯油の消費量も高々500リットルまで激減。コストの安い新技術が安定するまで、省エネ努力は中断。寿命が来た電気製品をせいぜい更新するだけ。
   
本命はガス(化)複合発電

   原発の代わりになるのは複合発電だ。各種天然ガスまたは石炭をガス化した燃料でガスタービン(ジェットエンジンもそのひとつ)を駆動させて発電機を回し、更に発生した排気ガスで蒸気を発生させ、蒸気タービンを駆動させて発電機を回す所謂コンバインド・システムだ。

   最新の複合発電の発電効率は50%前後だ。ガスタービンのブレードの耐熱性には改善の余地がかなり残っている。最終的には60%くらいには辿り着けると予想している。
   
   今後100年間は枯渇しないほどのエネルギー資源量は発見されている。しかも資源は枯渇に近づくと価格が上昇し、資源会社の採算性も向上する結果、今は採算性に乏しくても、何れは採算に乗る残存資源が増えるというイタチごっこの世界だ。原発は今後50年間の技術開発猶予期間に信頼性を上げる地道な努力をすればよいのだ。
   
補助電源は既存の自家発

   日本の自家発の主たる用途は照明を始めとする熱エネルギーとモータの駆動用だ。大型自家発電所の駆動源は電力会社と同じ水力か蒸気タービン。残りはディーゼル・エンジンが主だが、石油危機以降の燃料価格暴騰により、発電原価が高くなり新規投資が止まったのも同然だ。

   自家発所有会社にとっては遊休資産になった自家発を駆動させるための新たな経費は燃料代だ。その発電電力の買取を政府が電力会社に命令すれば済むことだ。電力会社は品質(電圧と周波数の安定性)が曖昧な自家発電力を使うと、自社の電力品質が落ちると独占を背景にして非難しているが、その品質確保技術こそ、電力会社の使命の一つなのに・・・。

自然エネルギーは補助役

   自然エネルギーの活用論が台頭して久しい。しかし、狭い日本での活用は禍根を残す。自然エネルギーには属地性が強い。人口密度が高く気象が急激に変動する日本では利用し難い。

太陽光

   太陽光に適した場所は広大な沙漠だそうだが、私はこれにも疑問を感じている。サハラ沙漠・アラビア沙漠など世界各地には広大な沙漠地帯がある。当然のことながら沙漠地帯は人口も寡少だ。雨や曇りも多い日本では太陽光発電は本質的に向かない技術だが、沙漠地帯では一見役立ちそうに感じる・・・。
   
   とは言うものの、サハラ沙漠でも難問が待ち伏せしている。ハムシーン(砂嵐)を始めとする砂塵対策だ。水にも不自由する沙漠でどのようにして発電装置(半導体)の表面を綺麗に維持するのか。強い紫外線から半導体の劣化を防ぐのも難問だ。本当は晴天続きのアンデス山脈の頂上など天文台の建設地に向いている場所こそ最適だが、建設費が高くなりすぎる・・・。
   
   でも、太陽光⇒電力変換技術には向上余地があり、日本はそれらの装置こそ開発して輸出をし、人類に貢献すれば済むことだ。
   

太陽熱

   太陽光をレンズで集め、発生させた蒸気でタービンを回して発電する方式だが、適地は太陽光発電と類似だ。共に広大な土地を必要とするだけではなく、装置が大掛かりになりすぎ、採算性が確保できるか疑問だ。

風力

   日本でも彼方此方に大型の風力発電装置が見られるようになった。しかし、欧州の大平原や遠浅が続く大陸棚のように風力が安定して得られるような適地は、台風の上陸も頻発する我が国には意外に少ない。無骨な風力発電タワーが風光明媚な観光地の景観を台無しにしている。

   風力発電は太陽光や太陽熱発電とは異なり、夜間も稼動できるとは言うものの、平均稼働率は意外に低い。おまけに人里近くでは低周波騒音公害(人の耳には聞こえない音波。エネルギーは大きく、仏壇の位牌がコトコトと歩き出したり、風も吹かないのに障子がカタコトと揺れる現象に出会うと、庶民は気味が悪いと言うそうだ)対策も厄介だ。

蛇足・・・低周波騒音

   かつてトヨタ自動車の鋳物生産工場(明知工場)で低周波騒音公害が発生。周辺の住民からクレームが殺到。当社の関係部署がいろいろ工夫したが解決できなかった。『トヨタにはこの程度の問題すら解決する能力がないの? まともに努力しているの? それでも世界のトヨタ?』との詰問には関係者も辛かったらしい。どんな経緯か忘れてしまったが、暇つぶしに困っていた私に、解決するようにとの依頼が担当役員経由で舞い込んだ。

   鋳物の砂を落すための装置は、砂塵を防止するために箱で密閉されて稼動していた。箱の中の大型振動コンベアから低周波が発生しているらしいと、関係者の努力で分かってきたが、対策は思いつかなかった。

   私は音響工学書などの参考資料をむさぼり読んだ。お盆前後の長期休暇中にコンベアを動かしてデータを集める工場での実験計画書を立案。工場関係者が臨時出勤してデータを採取。私が立ち会うと邪魔になるだけなので休暇中はゴルフ三昧。

   夏休みも終り、出勤したらデータは揃っていた。我が仮説通りコンベアを覆う箱が巨大なスピーカになっていたと判明。箱の側面に小さな穴を開け、内部の空気圧を逃がす構造を提案。コロンブスの卵同然の幼稚な提案に過ぎなかったが、問題は一気に解決した。


地熱

   我が国には100を超える活火山があり、世界有数の包蔵地熱があるそうだ。その実用化の歴史は古い。でも、残念ながら多くは温泉観光地帯と重なるだけではない。風光明媚な国立公園内にあり、貴重な観光資源が台無しになる。

   こんなところは、僅かな電力を獲るよりも高級観光ホテルを建て、観光資源として活用するほうが、経済的な利点が大きい。大分県の九重には地熱発電所があるが、その周辺の観光開発はストップも同然だ。ああ、勿体無い。

ミニ水力

   私は大型の水力発電にも疑問を感じている。巨大なダムでも短期間で砂に埋もれ、下流の河川は荒廃し、渓流は消滅している。『最後に残された清流四万十川』などの常用句にその弊害が象徴されている。

   全国各地の河川に無数のミニ水力を建設し、遡上する鮎などの生息環境を狭めて何ほどの価値があるのか、疑問が消えない。自然はあるがままにするほど美しくなるのに・・・。

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電力独占体制

   今や地域独占を保障された電力体制の弊害は誰の目にも明らかになった。独占を背景に横柄になり、コストダウン努力をしないどころか、ライバルの出現を極力排除する体質に変わったのだ。

電力の過剰品質

   電力会社は日本の電力の品質は世界一だと喧伝しているが、国民生活には然したる利点は無い。彼らは企業の自家発電力を自社の電力網で無差別に配電すれば、品質が落ちると強弁しては難癖を付けて拒否をしているが、ここに独占体制の弊害が象徴的に現われている。殆どの電気機器は電圧や周波数の多少の変動には何の支障も無く使えるように進歩している。

   かつては周波数の安定度に依存して使われていた電気時計も、今や電波時計や水晶時計に置き換えられている。自家発の電力品質が多少悪くても、その企業では何の支障も起きていない。日本の電力品質を高める結果、国民は無駄なコストが加算された高価な電力を買わされている。

電力の輸入促進

   陸続きの欧州では電力の輸出入は解禁されている。フランスは電力の輸出大国だ。小さな国が巨大な原発を設置するよりも、原発大国フランスから電力を輸入するほうが経済的だからだ。

   日本は中国から安価な工業製品を輸入するだけではなく、電力も輸入すべきだ。中国には安価で且つ膨大な石炭資源がある。日本の電力会社も製造業と同様中国に進出し、最新鋭の石炭ガス化発電で安価な電力を発生させ、海底ケーブルを敷設して輸入すべきだ。東シナ海には大陸棚が広がり幸い海は浅い。

発・送電は分割管理

   日本の電力会社は発電と送電を独占している。欧米では今や発・送電の分離が実施されている。これによって現在はどんぶり勘定にして隠していた発電コストと送電コストとが開示されるだけではない。電力会社だけではなく誰でも送電網を使って電力を販売出来るだけではなく、受電者は誰からでも電力が買えるようになる。

   電力の売買の自由化が進めば、見えざる神の手が働き、電力売買の真の競争が始まる。他の消費財や資本財とは異なり、電力は一番簡単な一物一価の世界だ。その気になれば株式の売買と同様、簡単に実現できる世界だ。

   この提案にも電力会社の反対論が聞こえてくる。海外の例として送電網の投資が不足し、大停電が発生したと称して発・送電分離案への牽制を開始。その課題を解決するのが関係者の仕事なのに。余りにも強固に電力会社が反対すると、不要な疑惑を国民に与えるだけだ。どんぶり勘定の中にこそ、公開されていない膨大な利益が隠されているのではないかと・・・。

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温暖化対策

  地球温暖化の主因は炭酸ガスの増加にあるとの結論が蔓延している。要因の一つとはなっても、これだけでは繰り返される氷河期の発生理由の説明にもならない。

   直近の地球温暖化の真因は人類の未曾有の繁殖にあると考えるほうが、遥かに解決策が考えやすい。私はホームページで『随想⇒少子化万歳!』を既に提案した。日本の人口が減りつつある現在ですら、失業者が激増している。これ以上人口が増えれば、ますます失業者の救済に苦労することになる。

   人口減政策は中国の『一人っ子政策』でも、順調には進んでいない。男尊女卑の中国の男の出生数は間引かれた女の2割増し。女不足で結婚難の男は困り始めた。これこそ国家百年の計として、官民挙げて真剣に取り組むべき課題だ。

困難な省エネ技術開発

   省エネ技術の開発は不断になされている。政府が命令したら急に進むという世界ではない。コストダウンは企業だけではなく家庭にとっても永遠の課題だからだ。

   石油危機から38年。あらゆる分野で日本人は省エネに知恵を絞った。電力の缶詰と称されるアルミの精錬事業は自家発水力を持つ会社以外は全部廃業した。一方水力が有り余るカナダでは昼間街頭の照明を切るのも面倒がり一日中点灯しているそうだ。でも我が家の車庫・玄関・勝手口の照明電燈すら、人が発する赤外線をキャッチして数分間だけ点灯させている。

温暖化の解決策は人口減

   人類の将来を考えると、人口減少こそは今日の諸問題の最終的な解決策だ。それなのに、我が国ではマスコミを始めあらゆる関係者が昨今の人口減少に警鐘を鳴らすのは何故か、我が理解を超える見解だ。

   取り敢えず人口を半減させれば、狭い我が国でも快適な生活環境が確保される。食糧だけではなく資源の消費量も半減。山間地の農地も野生動物に返還し、限界集落も消滅し、山紫水明の世界が蘇る。

   人を都市部に集中させればインフラの建設コストやその維持費も下げられる。農村部は使いやすい耕地のみに集約し、真に農業が好きな人に大規模(50ヘクタール以上/戸)経営が出来るようにするだけで、食糧危機も避けられる。

生涯独身者は人類の救済者

   マスコミは蛙の合唱のように、生涯独身者が増加するのを憂うるが、余計なお節介だ。結婚するか否かはまさしく個人に与えられた基本的人権だ。

   人類よりも遥かな昔から生き延びてきた動物界を見れば、生涯独身で終わる種の方が遥かに多い。その典型の一つは蜂の世界だ。女王蜂を取り巻く世界には働き蜂がうようよ。人間界よりも遥かに安定した世界だ。人は生まれ、働き、老いて死ぬ。それが人生の基本だ。

生活保護支給額の半額化

   日本の無駄の象徴は生活保護だ。政府は国民に最低限の健康な生活を憲法で保障している、との口実の元に法定の最低賃金よりも高い生活保護費を払わされた結果、肢体健康な若者が働きもせず、引き篭もり症候群になっている。

   医療水準の向上により、働く体力の無い気の毒な弱者が生き延び、国家の支援が必須な人が増えた。その財源確保のためにも肢体健康な若者への生活保護費は削減すべきだ。

望まれる高級ダッチワイフ

   我が友人達に『結婚したかった真の理由は?』と質問。意外な答えに出くわした。『Sexをやりたいときに、やれるだけやれるから。産卵期の新品の女ならばベストだが、中古品でも我慢する』。口には出さないが、これが男の本音だそうだ。

   南極1号は、南極観測基地の第一次越冬隊のために文部省(現:文部科学省)の依頼により開発がなされた。開発スタッフには心理学者も含み完成させたダッチワイフであったが、第一次越冬で試験的運用がなされたのみで、1回限りの越冬の試用にとどまった。

   このダッチワイフは2年間の間に3個試作された。当時はその存在がタブーとされ、知られていなかったが、近年その全貌を、九州大学理学部名誉教授・北村泰一博士らが証言した。南極1号の開発は3個の試作を以て休止したが、『南極2号』以降の開発は民間企業ベースで継続された。

   以下は、南極越冬隊がダッチワイフを持っていったとされる根拠のひとつで、第一次南極越冬隊隊長西堀栄三郎の『南極越冬記』(岩波新書)からの引用である。

   五月十日の條は右記の通り。「十日。イグルーを整備し、人形をおく。みんな、この人形を、ベンテンさんとよんでいる。わたしは、越冬を実行するまえに、この問題をどう解決したらよいか、いろいろ考えた。
   
   大して重大に考えなくても、けっこうコントロールがつくように思えるし、また、越冬隊員には若くて元気な人もいるのだから、やはり処置をこうじておかなければならないように思う。出発前に、オーストラリアを訪れたときも、わたしは、ざっくばらんにむこうの人たちの経験を聞いてみた。いろいろ考えたすえが、こういう案になったわけである」

   ちなみに七月二日の條によれば使用者は一人もいなかったそうである。

   
   独身男の増加による性犯罪の発生防止に、高級ダッチワイフの開発は不可避だ。感触も良い新材料も過去半世紀の間には何種類も開発された。産卵期も過ぎたミイラのようなお婆さんよりも遥かに深い満足度が得られるような、電子制御で微妙な動きも実現したダッチワイフが開発されても良さそうな気もするが・・・。

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おわりに

   我がホームページの愛読者諸賢から『東日本大地震と原発事故』をテーマにして何か書けとの異口同音のご要望を、メールで何回も拝受。50年前の『応用物理学』の分厚い講義用プリント(著者は二神哲五郎教授・工学博士で且つ理学博士・名物教授の1人。ワープロも無かった当時は全て手書きだった)を今更復習するほどの気力も無く、無為に過ごしていた。

   しかし、日が経つにつれて政府や電力会社の原発事故への対応に不快感が抑えきれなくなり、蟷螂の斧をも顧みずに、思いつくままに我が不満を書き留める決意を固めた。

   原発事故後、新聞やテレビが連日のように現状と対策を報道していたが、私は殆ど読みもしなかったし、視聴の場合は10倍速の無声再生。ころころと変わる毎日の経過報告に付き合うのは人生の無駄遣いと判断していたからだ。

   従って、今回のレポートは起承転結もない情報の掻き集めに終わっただけ。読者に申し訳ない心境だ。我が生家から10Km地点に魁皇が生まれた直方市がある。ここまで書いた7月20日に魁皇の引退を知った途端、4ヶ月後の九州場所で満員御礼の千秋楽に感謝の言葉を添えての引退宣言を想定していた私はがっかりし、この本文を推敲する気力までも失った・・・
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読後感

石松様メールありがとうございます。毎日暑い日が続きますがお変わり有りませんか。

友人から貴重な資料メールがきました。地震・津波は天災ですが、原発は人災です。政治家・経済界・マスコミらの不信感を持ちます。以下友人のメールを添付します。一読をお願いします。この度の原発問題に関し下記の私見を御笑読賜れば私の喜びです。

東日本大災害のTV で、頻繁に “ Life Line が、全く回復してない ” と報道してますが、これはInfra Structure(電気・上下水道・ ガス)の誤用です。Life Line とは絶対絶命時に突破できる道=Emergency Shelterを確保する事です。      

私は、東北電力女川の原発 設置と東電のそれを比較し東電と政府が、Life Line = この言葉を理解していれば、津波による大災害を回避出来たと強く信じてます。=下記の数字を見比べて下さい。 
 
東電の失策で国が滅びる道に繋がるがる様な無責任な企業家に対し、私の意見ですが電送致します。 

首題 = 人災による東電の原発事故と私は考えます。
ー−−−−−−−−−−−−−−−−−−ーーーーーーーーーーーーーー

津波によりリアス式海岸に押し寄せた津波が三陸の・陸奥・陸中・陸前までの大災害、更に磐城東電の津波に対する、防護壁建設判断の誤りに依る計り知れぬ日本の経済損失が日々報告されています。 

= 一年後に平成23年度日本の経済力の数字が出た時、平成22年との差如何でしょうか=

下記の数字を見比べて下い。 = これを人災と言わない政府と東電では、自然災害でしょうか ???

                       東北電力   東京電力 
ーーーーーーーーーーーーーーー =====−−====−−−−−−−
原発施設の設置場所   標高   14。8 Meter   10。0 Meter ( 海面より平均水位の高さ )
------------------------------------------------------------
安全審査で想定の津波の高さ    9.。1 Meter  5。4  Meter (各電力会社が想定した津波の高さ)
===========================================================
原子炉建屋の海面からの高さ (石油槽を含み予備電源装置がに原発施設設置場所を加算の値                      23。9 Meter 15。4 Meter   海底の藻屑と流された )
==========================================================
各原発施設を襲った津波の高さ  17。0 Meter 14。0 Meter ( 波シブキは、更に高く防護壁を超える)
 ===================================================
原発施設の設置場所と津波の高の差 6。9 Meter 1。4 Meter ( 防護壁を超た波が施設を破壊した)
 =====================================================

震源地により近い東北電力と東電の送電幹線と電源予備設備に対する判断=会社の規模とその品格。東電は、資金的にも余裕が有り、2009年 6月に、経済産業省で開かれた古い原発の耐震性を再検討する専門家会合で産業技術総合研究所活断層地震研究センターの岡村行信センター長は、過去に大きな津波があり再び来る可能性がある事を指摘(東電の想定がそこに全く触れれていないのは納得出来ない)と何度も厳しい口調で繰り返した。と新聞報道されています。
 
この人災を、現実に受け止め海外の力も借りて全知・全能を振り絞りこの国難を乗り切る事を最優先処理する。そして、放射線漏れが完了時点で、何故東電が最低限でも東北電力と同等の防護壁を構築せずに原発の運転を継続したのか、その責任問題を総括すべきと思うのは、私一人でしょうか。更に、既設の原発施設を国家千年の計画で円形防壁を一日も早く構築する対策を打ち出すしかありません。

東電は、労組も経営者 そして社員の一人一人も含み、最低条件でも東北電力と同等並みの安全基準対策を実施すべきだった。(私 記載の数字の差を認識した日本人割合は、何 % 位 ? ) 

首都圏の東電は、規模と社会的使命から安全対策は、東北電力の2倍以上の堅牢さがあっても当然と世間からは、必ず批判されてしかるべきです。

2000年前の防護壁、宇宙から肉眼で識別出来る唯一の人口構築物、お隣支那の The Great Wall 2000年 経過。 

会社の規模から比較し最低でも東電は東北電力と同等の防護壁を設置すべきだった。少なくとも2倍も3倍もの大きな防護壁を設置されていれば、今回の壊滅的な原発破損により国を劣等国に陥れる大事件を回避できた事と想うのは、初老で小額の老齢国民年金で細々と生活する身の私一人でしょうか ? 

@ 豊田市を代表されるような紳士服の仕立て職人・未だお会いした事も無い方なのに、いつも素早く読後感を頂ける方

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久しぶりの石松節、さすが石松天才、鬼才の文章。石松旅行記よりもよほど面白い。

元寇が台風シーズンだったかどうかは考えなかったが、軍隊では「攻者三倍の原則」というのがある。「城を落とすには守備兵力の3倍の兵力がいる」ということである。まして上陸作戦となれば圧倒的に優勢でなければ成功しない。

米軍は圧倒的兵力で上陸作戦に臨んだ(硫黄島、沖縄本島など)。しかし、元寇では蒙古軍は守備兵力と大体同数だった。これでは神風の有無にかかわらず上陸作戦の成功は無理だったと陸上自衛隊幹部に聞いたことがある。

ホリエモンは「想定外」ではなく、「想定の範囲内」と頻繁にいった。

日本のワイドショーはくだらない。まったく見ていない。中国のテレビの方がよっぽどレベルが高い。当家の地デジ工事は8月4日。当分テレビと断絶。

父の実家の農家も江戸時代の建築だった(今は改築)。終戦直後には農家の建物は200年は持つといわれていた。

拙宅は家政婦が連日断捨離。優良住宅になりつつある。(7/24の追伸。家政婦5日目。今日は東大への寄付は、古本5箱、これからクロネコが集荷。せいりはまだまだ続く)

石松邸(現在、来世)の地震対策⇒こういう技術的説明は頭が痛くなる。私は理系素質なし。

私が見届けたいのは、石松墓地の耐震性でなく、人口半減、所得半減の日本、失業者の阿鼻叫喚。

作りすぎの小型漁港を復旧する必要はない。日本の漁業者は22万人。半数以上は60歳+なのでいずれ10万未満になる。大型漁港若干に台地住宅から通勤でいい。

ローマクラブはうそつき集団。ハッタリ屋の集まり。私は最初から分かっていた。

企業の自家発は、非常用であって常時運転には向かない。しかし発電事業への各企業の参入は許すべき、それに電力各社がぼう大な余剰火力を持っている。いずれ日本のエネルギー需要は最盛期の半分に。発電設備はあまっている。計画停電は東京電力の嫌がらせ。

とにかく原子力関係者と電力各社への徹底懲罰が必要。風力はだめだね。低周波騒音の業績はすごいね。知らなかった。

人口減少大賛成。とりあえずは終戦時点の7000万人までだね。当時は朝鮮、台湾をいれて1億だった。一億特攻とか一億一心とか行っていた。移民受け入れには大反対。生涯独身大いに結構。

少子高齢化は生産年齢人口を15−65と固定したから。いまどき15歳で労働者になるものはいない。生産年齢人口を25−75とすれば、子供の数は増え、老人数は激減する。年金は当面70から、いずれ75歳から支給とすべき。石松年金王は、少なくとも10年分の年金は返上すべし。生活保護半減賛成。成人男子を保護すべからず。

魁皇に千秋楽まで黒星連続を要求するのはかわいそう。彼は燃え尽きた。

その2

電子制御のダッチワイフ(DW)の件も大賛成だ。人間にはあたりはずれ(不感症とか、性格の悪さとか)があるが、DWは品質管理が徹底できる。そしてDWには無限の品質向上が期待できる(かならず本物以上のDWが出現する)。

へんな女にだまされたり、結婚に失敗する男もいなくなる。レンタルやリースで取得しやすくする。電気製品並みに普及するだろう。独身男性には朗報。親が子供の成人祝いに買ってあげるのもいいだろう。

トヨタの高給社員には、本妻以外に自宅に2〜3体常備はどうか?アダルトAVよりはよほど健全だ。なまけもの専業主婦には天罰。独身アラフォーが増える。人口減少を促進する。

トヨタも自動車の国内需要は減少傾向だから、トヨタDW鰍作って事業拡大。石松研究開発顧問。

日本の生産年齢人口はピークが1995年で8,700万人。2010年が7,842、2015年が,7557。しかし首都圏ではなかなか減らない。

常磐線の定期客はすこしずつ減っているようだが。2050年には5,000万人未満になるそうだが、私は112歳。せめて2030年(92歳)までは生きたいね。6,700万人だそうだ。最近の週刊誌広告によると日本は自殺5万人時代とか

A トヨタ同期・工&経・入社一年後に依願退社・防衛庁キャリア・米国で大学院四箇所卒業・日本の大学教授五ヶ所歴任・三回目の奥様は中国北京美人・最近家政婦に頼んで掘っ立て小屋同然の塵屋敷を清掃中とか

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ご無沙汰。東日本大震災の記述を読んで、まったくその通り。しかし石松さんの頭の中がどうなっているのか割って見てみたい。到底私どもはついていけませんね。ただただ感服するばかり。

ところで鳥居強三さんの名前が出てきて、懐かしく私の大学の先輩、入社当時よくお世話になりました。石松さんとは生き方が違いますが、息子
(トヨタ ケーラム勤務・数年前に胃がんの手術⇒元がん患者と結婚する女性は少ない・30歳代末期)が結婚。やっと親としての責任が果たせてホッとしている次第。気をかけていただいており、有り難うございました。

所で7月13日満70才を迎えましたが、気力はまだまだ若く、負けないつもりですが、体がついて来なく
(心筋梗塞の大手術から復帰)、愕然とすることがあります。若い者と競うのはやめて、人生を楽しみたく思う今日この頃です。

いつまでもお元気で。

B トヨタ後輩・工・ゴルフ仲間⇒ドライバーの飛距離は今尚私の50%増

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震災復興となでしこJapanの刺激を受けての石松様の健勝さをお聞きして,大変嬉しく思います。 私もなでしこJapanの活躍に意気軒昂となりました。何かに影響されて精神的に高揚するのは人生で初めてです。淡々とマイペースで生きてきた自分にとっては精神的に影響されるものは皆無と,割り切っていましたので,新発見です。

1.『長いものには巻かれろ』『出る杭は打たれる』『雉も鳴かずば打たれまい』などの格言には反対の立場をとってきた,天真爛漫の身分として,再考してみました。

*格言の世界はあるのは承知しつつ,それを上手く利用しながら,されど本当の所はこうで・自分ならこうする。とアドバイスしてやるのが人間本来のあり方でしょう。

*何故格言の様になってしまうのか。現在のトヨタは官庁よりも官僚的になってしまった,と聞きます。対策は,やはり,青少年の教育の見直しと自立自尊した人物の大幅採用に尽きます。

2.大本営と東電と中曽根内閣の原発推進は酷似。日本人の良い所で,トヨタも決定するまで時間をかけて慎重に検討しますが決定したら,間違っていても良いから集中推進する。不具合は後で修正・改善して行く。間違いを新たな方向に見直して行く。とその様に習い,やってきました。

トヨタと前者の違いは隠蔽しない見える化です。どうどうとオープンに議論されるベースが有る所が重要なのです。

3.原発も今後壮大な安全実験と評価を試行しながら,どう推進して行くべきかの検討が必要です。 格言の「目には目を,歯には歯を」から,原爆を落とされたら,落とし返す。と云う輩もいる事を配慮して,自立自尊の若者を育てて行きましょう。

C トヨタ後輩・工・がん仲間⇒胃は全摘

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お便り有難うございます。随想、東日本大地震を読ませていただき、感服いたしました。

今回の原発事故に関し、そもそもの起因は原発村にあると思考されます。そしてこれを「ムラシステム」と仮称すれば、このムラシステムは強大で、政治経済学問マスコミ等に浸透し、東大教授をして原子炉は専門家になればなるほど安全がわかると言わしめた。(プルトニュームは飲んでも安全、圧力容器が壊れるのは1億年に1回とも。このかっこ内の件は未確認です)

また、ムラシステムの崩壊を危惧し、災害復旧をさておき首相不信任案を提出した。時の執権北条時宗と徳川綱吉の権限は同程度でしょうが、日本の首相とはその彼我の権力の差は歴然でしょう。

管氏は、厚生大臣時代からよくやっていると感じていましたが、今回も後の検証が必要としても、現時点では災害復旧に向けて駒を進めているように感じています。(某世論調査では、52%が支持しているとか。このかっこ内の件は未確認です)

天の摂理がムラシステムへの警鐘を鳴らしたとも思っています。再度路傍の小石としてのご連絡をお許しください。大変失礼いたしました。

D 時々読後感とかメールを拝受するもののお名前が分からずのままの方。宗教界の方だったような微かな記憶があるものの・・・。

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ご無沙汰しています。小生はこの1ヶ月余り、アメリカから帰国の孫(5歳)の子守と妻の初生花出展(東京)の助手兼運転手で850km車で走りました。千葉新浦安で液状化の爪痕残る愚息の新居(高層マンション2階)を初訪問。

その間政治のあほらしさをテレビを見ながら怒っている小生に妻から「うるさい」とたしなめられている状況で、小生はただテレビで吠えているだけのみの姿を恥じています。しかし、石松先輩の真似はできないし、見習うのはそのエネルギーを少しもらって十分と思うこととしています。

相変わらずの石松流考え方に脱帽ですが、(すべて同調はできませんが)下記の点が小生の特記事項です。

@ 元寇の神風説に疑問・・・・・・・石松説に納得です。最近韓国ドラマにはまり「朱蒙(チュモン)などなど朝鮮半島での漢(現中国)に対する戦略で、高句麗統合の凄さ」をみると日本にも秘めた魂を信じたい。「ホジュン・・・・平民が医師となり伝染病との戦い・・・・」にもすっかりとりこになりました。

A 「天災は忘れたころにやってくる」とはそういうことですか?小生もインターネットで勉強させていただきました。

B 自宅建築について・・・小生にはついていけませんが・・・・・最後に「地震が待ち遠しい」のコメントに何故か納得。

C 職住近接都市の新設・・・・・・・・大きな港・高台住宅地(車で通勤)・大型農業に整地など。(そのとおりですね)

D 中国の一人っ子政策は・・・・・・貴先輩の言通り男女比率が更に大きな問題で中国の10〜20年後の高齢化社会は大問題のようですね。(F社長と中国人経営者から聞きました)

E原発に対する基本的考え・・・・・・よく整理いただき納得ですが、海の近くでコストダウンを図ったことはその通りかもしれませんが、いま必要なことは今後まずはCのご提言通りを進めなければならない緊急事態に政治の貧困が原因で、ただただ夢のない都市づくりになることでしょうか?

昨日貴先輩のH.P.を小生にご紹介いただきましたNTT斉藤氏(先月常務ご昇格・兄上が神の手の医師)にお会いした折、「石松さんは凄いですね。また、H.P.更新。あのエネルギーは??」と言っておられました。

それにしても「なでしこジャパン」は凄いですね。大型巨人に小型の日本人が柔道の技を見るようなサッカー世界一には心から大拍手でした。一方大相撲は、魁皇引退で横綱・大関は日本人力士ゼロは寂しい限りですね。

先週21日(木)モリコロパーク(愛知万博跡地)で小学生と「虫笛づくり・万華鏡作成」で楽しい対話の機会が持てましたが、なでしこジャパンはほとんどの子供たちが興味を持っていることがわかりましたが、大相撲の魁皇を知らない子供たちがほとんどで、しかも名古屋場所であることもあまり関心がないことには驚きでした。

よく考えれば小生もほとんど最近は大相撲の中継はみないし、子供たちの関心がないのも仕方がないのかなーと思ってしまいました。

今後ともご健康に留意されますますの石松流講釈を大いに期待しています。

E 大学後輩・経・元銀行員・読後感を度々頂ける貴重な存在

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「東日本大地震」を拝読。

1.ローマクラブ発表のエネルギー危機説を原発推進派が追い風に利用するのではなく、学者や専門家に歴史や現実を見据えた議論をさせるべきでなかったか。政治家までが一緒になって片棒を担いでいたのは情けない。

2.鋳物工場の低周波騒音公害の件、業務上何の関係も無い石松さんにお助けを仰いだとは、知る人ぞ知るトヨタのシンクタンクでしたね。

3.「掘立小屋育ちは負け犬根性」、「耐震構造の墓を立証するために大地震の発生が待ち遠しい」、「温暖化の解決策は人口減」、「生涯独身者は人類の救済者」、「生活保護支給費の半額化」、「望まれる高級ダッチワイフ」・・・

これらには同感者が多いと思う。しかし、石原都知事や橋本知事でも口ごもるだろう。菅さんが言ったら即辞任。石松さんは総理にはなれぬ。

F トヨタ先輩・工・ゴルフ&テニス&温泉旅行仲間・奥様の文才や画才はセミプロ級・ご長男はトヨタ車開発の今やエース

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又もや名指しで督促いただきましたが、自分のような凡人にはそっとしておいていただきたいのが本音です。何時ものことながら広く深い考察に感心しています。

偶々今日のNHKで「東京スカイツリー」世界一への挑戦を放映しており、技術と言う点で原発と重ねて見ていました。

今回の地震ぐらいでまさか想定外とは言わないと信じていますが、耐用年数以内にどんなことがあるのか、自分が死んでからでも知りたい気がしています。

今回の原発問題、貴兄も考察されているように起こるべくして起きたことでしょうが、残念なのは担当した技術系責任者が表に出てこないことです。官僚の筋書きに抑えられたとしても、その実態を明らかにして欲しいですが(武田教授は少し懺悔していますが)。

こんな事態になり、貴兄を初め日本では脱原発を言うのが無難(今日のTVで田原総一郎も言っていました)ですが、一人も説得力ある原発推進技術者が出てこないのが不思議。居るけれどマスコミが取り上げないのかも?。その方が無難でしょう。

地球温暖化問題はCO2がどのように影響しているか、勉強していないので新聞記事程度しか知りませんが、武田教授が言う地球歴史の一瞬説に納得しています。CO2問題は何時か貴兄の考察が拝見できると期待しています。

G トヨタ先輩・工・ゴルフ(年間100ラウンド前後の平均スコアは二桁)&温泉旅行仲間・中国の大自然(黄山・三峡とか)が大好きな方・直接お願いすると必ず読後感を書いていただける貴重な存在・トヨタ先輩(80歳・経・ゴルフ&がん仲間)の言葉⇒奥様は超美人なのに維持費が安い方・初孫お嬢様は一橋大学生という秀才一家

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いまだ,鋭い感覚・感性を持ち続けておられる様子に感服。

考えてみると,わたくしなどはネッコロがってテレビ観戦するだけで,ああお気の毒と思うばかりでした。

H トヨタ同期・工・引退後は陶芸一筋。でも、作品が売れたとの朗報が来ない・・・。


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いつも博識には敬服しています。今の日本では自分が今何をすることが、その人が生きている事での社会への奉仕か、が理解できない人達が多くなってしまっていますね。

質というか、センスというのか、もっと人間学習を徹底しないと、国が危ういですね。次の世代に過去の日本本来の魂を繋げる義務があることを忘れないようにしたい、と貴方のメ―ルから感じました。どうか日々をエンジョイしてください。私も石松様のように過ごすようにしたいと考えています。

最近、昔のLPレコ-ドを聴いています。テレビ放送のアナログが中止されて以来、古いテレビをガレ-ジに押し込んで、ラジオとLP・CDに耳を切り替えました。家内はテレビ党ですが---。耳で聴き想像するのも良いものですね。

天候が不安定です。体調にはご配慮されて夏を乗り切ってください。返事がおくれて失礼しました。

I 成人病で倒れた後、プールでのリハビリ10年。執念で生き返った方

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私は今、夏休みをとってアメリカに来ています。4日に日本を飛び立ち、アメリの田舎だけを爆走ドライブしています。帰国は15日。私にとって唯一、サイコーの息抜きです。なんせ、10日間ほどは日本人と誰一人会わずに過ごすのですから。

さて、石松さんのホームページに「東日本大地震」がアップされたこと、気付きませんでした。今、アメリカの田舎のしがないモーテルで読みました。国難に遭遇した北条時宗がそんなに若かったとはビックリです。指導力、行動力に年齢は関係ないということかもしれませんね。

これからの日本がどうなるか心配です。・・・少なくとも、年齢を理由に能力のある者を活かさない社会からは脱した方がイイかもしれません。

日本の高速道路の今は渋滞、また渋滞。美しい過疎地のアメリカが羨ましくて・・・。

その2。

 “美しい過疎地のアメリカ”は言い得て妙かもしれません。ニューヨークやシカゴ、サンフランシスコといった有名な都市はアメリカ全体から見れば小さくて、例外的な点みたいなものですから。アメリカという国を最も広く占めているのは広大な田舎。つまり農牧地・森林・荒野です。

私はアメリカの都市には殆ど興味がなくなり、田舎を走り回るのが大好きになっています。 アメリカの田舎をCDでエルヴィス・プレスリーの歌をガンガン流しながらドライブしていると、サイコーの気分になってきます。


J 宇宙飛行士向井様のご主人・慶応病院准教授・病理医・お会いした事もない方・若者顔負けのカーキチ

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東日本大震災(特に原発に関した部分)の読後感としてお答えします。おっしゃるとおり、原発の問題は、技術的なところはもちろんですが、おそらくGEの設計が問題だった、と東電の技術屋が発言したならば、誰がもっともその発言者を許さないかは、想定できる範囲がかなり広がるものと思われます。

広瀬隆(反原発作家)さんの書物は、三十年前から読んでいましたが、こんなに早くその結果が出たというのはびっくりでした。

なお、技術的な問題のひとつとしてコメントさせていただきますが、建築基準法は、0.2G(約200ガル)の加速度を想定しているだけのもので、数年前まで安全率を2倍以上にしてあれば耐震性は大丈夫と認められていたのを、最近はせいぜい4倍にしただけでしたので、原子力発電所の強度設計としては、1桁足りないと中越地震(柏崎原発が停まった)時、感じていました。

小泉改革のとき、原発の数分の1模型の四国にあった実験設備をくず鉄にしてしまったというのも論外だと認識しています。(CAE解析だけで充分という認識で、国の意思として仕分け済み)

CAE=( Computer Aided Engineering)とは、コンピュータ技術を活用して製品の設計、製造や工程設計の事前検討の支援を行うこと、またはそれを行うツールである。計算機支援工学とも言われる。

また、これから想定される放射能被害についても、海外の専門家では充分認識されていても、国内では層別されないまま、あいまいな議論がテレビや新聞情報ではなされており、今回のような国難をのりこえるためには、相当の知恵の結集と北条時宗なみの覚悟が要るという認識ができましたことを、読後感としてご連絡申し上げます。

K トヨタ後輩・工・元仕事仲間・テニス仲間・勉強家・遠隔地の借用家庭菜園に100万円の農機具小屋を建設した凝り性

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石巻高同期の白河以北と南西との東西戦は今年で32回目。年齢や大震災などから開催が揺らぎましたが、 平泉観光とゴルフで元気を確め合う事になりました。環境の変化に対応する力の源泉は「絆であり、継続は進化に繋がるもの」と思います。

東日本大震災では尊い命を始め失ったものは計り知れませんが、下記の事を痛感しました。

1.津波災害など過去は変えられないが、「人間の知恵と絆」で未来を拓ける。

  被災地の避難所訪問で感じた事は「衣食の授受ではなく、明るく元気に支え合う集団」でした。逆に、こちらが元気を貰い「モノづくりの原点も此処にあり」と感じました。

2.原発事故を想定外として「責任逃れしている姿」は見るに耐えない。技術立国とは言えない。

 @ 40年間に多くの原発が誕生したが、肝心の冷却水設備・保全に改善(技術も作業も)ナシ?電気製品や自動車では考えられないが、むしろ、安全を宣伝するため、改善を禁止し続けた?下請けに指示するだけでフォローなし。上司や監督官庁が「事実を知ろうとしなかった」のはナゼ?「親方日の丸」で経済効果だけの追求は「東海村の臨界事故」で共有しているのに無関心だ?

 A 福島県民を始め広範囲の住民は「過去だけでなく未来も奪われた侭(まま)で、進化できない」。原発の技術がこの程度なら、中国を始め外国で発生した災害も地球の破滅に繋がる。

何れにしても、脱原発は重要だが、現有設備保全の仕組みづくり・継続改善が急務だと思います。各個人は微力ですが、この試練を糧に力を合わせ、真の技術立国を目指しましょう!

L トヨタ先輩・工・ゴルフ仲間・愛知万博では全期間中交通整理のボランティア⇒若い女性のマナー欠陥・横柄さに驚愕。便座に座ると便意と尿意を緊急度に対応して独立に制御できる特技の持ち主

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