今日、新人が入ってくるらしい。
なんだかよくわかんねーけどそいつ、数人の男ボコッて一人殺しちゃったらしいんすよ。
そんなのよくある話だって?
バカにすんじゃねーっすよ。こっからが俺の情報網の凄い所なんすけど…。
実はこの新人さん、
「芭唐〜〜〜〜!!(o゜◇゜)ゝ」
……朝、 食堂で突然録先輩に呼び止められる。
先輩って容姿じゃないけど実際俺より一つ上だっつーんだよなぁ。
っーか先輩、朝から元気すぎっすよ(汗) 明らかにだるそうに振り向いた俺に怪訝そうな顔をする先輩…。
いや、なんか二日酔いの頭にヒビクんすよ…。なんて言ったらもっとうるさくなるだろうから言わないけど。
いいの手に入ったからって誘われて、 最近飲んでなかったし、軽く飲んで帰ろうと思って行ったら…マジそれがウマくて。 看守にバレない程度にしなきゃイケネーのに…。
まぁ自業自得なんだけど。
そんな事を悶々と考えてた俺は 空気を軽くゆする程度の返事になってしまった。
「…………はい…」 声はいつもよりドスが効き、初めての奴だったらまず間違いなく逃げるであろう
実はここだけの話、
俺4人殺してんだぜ?
まぁ、あれだよな。 4人殺した所で俺“ 少年”だからさ、すぐ出れちゃうんだけど(笑)
でもこの先輩はそうゆうの全く気にしないみたいで、 っーかここにいる人みんな気にしないみたいなんだよね。
お陰で随分俺も丸くなったと思うんだよね。
その先輩が今まで見た事もないヤツの手を握って走ってくる。 パッと見、そいつの第一印象は
白いヤツ
どんだけ白いんだよ。 って感じの白さ。肌が白けりゃ髪もちょっと白みがかってる。 目の下にペイントして…それってタレ目際立ててるの。。。わざと? と聞きたくなるような…なんか色々突っ込みどころ満載な感じだ。
そこで俺は今まで周りの人間で見えなかったものが 見えた。
あ。あいつ、アレ着てんじゃん。
「はぁ!!Σ(; ̄□ ̄A もう、ここ人多すぎ気!!毎朝毎朝辛い気だし!!(○`ε´○#)) 「そりゃ当たり前っすよ。飯となったらみんな目の色変わりまくりっすからね〜。」
先輩は小さい体で大物男達の合間をぬって俺んとこまで来たらしい。
新人の手を硬く握ったままなのがいい証拠だ。
その新人は、と言うと先輩よりは小さくないものの ここでは小柄に入る体格、それに加えてとんでもなく華奢な体…。
この二人、一緒にしてたら…危なくねぇ〜?(笑)
微妙に他のヤツラのギラギラした目線を感じるのは 気のせいなんかじゃないだろう。
当の先輩はと言うと、 やっと落ち着いたのか俺にそいつの自己紹介をし始めた。
なんだかんだ言って先輩も結構タフっすよね〜(笑)
回復早いっすよ。 あの波の様な大男の間をぬけてきた後だっつーのに。
「こいつは俺と同室の久芒白春って言う気!!\(*^▽^*)ノ ここに来たのは初めて気らしいから仲良くする気だよ!!(`Д´)」
一息に言うと先輩はまたそのクボウとか言うのを引っ張って 今度は飯の場所まで猛突進していった。
本当に元気っすね…(苦笑)
先輩に引っ張られながらも付いていったクボウとか言うやつは
俺の方を一度、
本当、俺の気のせいじゃないか?
って位小さく
ちらり、と見てそのまま引きづられる様に男たちの波にさらわれていった。。。
ちょっと、
その尾を引く去り方に
なんか、ちょっと吃驚してる俺がいて。
いつもだったら、俺の得にならない事はしないんだけど… あの人、 クボウだけには“ アレ” を着てるってのもきっとあるんだろうけど。 ほら? 仲間意識。みたいな?
つい、独り言のように俺は言った。
「録先輩は慣れてるとして、クボウさん、気をつけてくださいよ…。
ここは危険だらけっすから…。」
そんな俺の忠告はあの人の長いマフラーが消えるのと同時に 何も無かったように消えていった。
「先輩〜!俺の分も取っといてください〜!」
俺と同じアレを着た
久芒白春と言う奇怪な名前で現れた新人。
第一印象は、白い…だった。
二番目の印象は…
・・・…何か…・・・
-----------------→ +見苦しい言い訳+ |