続 和歌山県由良町:風力発電低周波健康被害私論 5/6
究極の静けさの中で微かに聞こえる風車音
研究室よりも理想的な低周波音長期暴露"人体実験"
後方 :風車群 右 国道36号線 写真と内容とは直接関係ありません |
11.「官学」は「A特性音圧レベルで35dB」を提案
“自動車などの騒音は慣れる。風車騒音も心理的なモノで慣れる”とでも言いたげな“専門家”の知見が、ある意味否定されたのが、“風車騒音に関する最新知見“とも言える、環境省 平成 24 年度 風力発電施設の騒音・低周波音に関する検討調査業務報告書であり、その要点は以下のようである。
.「風力発電施設からの騒音・低周波音について、これまで環境省が行ってきた検討結果を基礎」とした結果、
@低周波音の「一般的な風車騒音では可聴性に対する低周波数成分の寄与は小さいこと、
A風車騒音では振幅変調音がアノイアンスを高めていること、
B風車騒音の評価量としては、一般環境騒音の評価として、一般的に用いられているA特性音圧レベル(騒音レベル)が適用できること、
などが明らかになった。」
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医学的な視点からの検討の不足を補うために、 風車から発生する騒音が人体に何らかの健康影響を起こし得るかどうかの検討を行うために、これまでに発表されている関連学術論文等を収集し評価した結果、風車騒音と健康影響との因果関係を示す科学的根拠はなかった。
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基準又は目標となり得る「値」について、評価を行う際に具体的な目標となる値を想定した「目標値」 の検討を行った結果、 目標値を 「事業者が最低限守るべき目標値として推奨する値」と定義づけした上で、風力発電施設を設置する場合に適当と考える騒音・低周波音の目標値について、A特性音圧レベルで35dBを提案した。(〇数字、太字は筆者)
すなわち、「明らかになった」事を筆者的に言えば、
@風車騒音における低周波音は問題ないレベル(で健康に影響は無い)。
Aシュッシュ音等がイライラさせる(だけで、気にするな)。
B聞こえる音が問題(であるからこれから聞こえる音を小さくする様に改良する、騒音が聞こえないような遠くに造る)。
とし、
「目標値」 の検討を行った結果、 目標値を 「事業者が最低限守るべき目標値として推奨する値」と定義づけした上で、風力発電施設を設置する場合に適当と考える騒音・低周波音の目標値について、A特性音圧レベルで35dBを以下のように提案した。
・対象とする音 :風力発電施設から発生する音( 風車騒音)
・評価対象とする場所:風力発電施設周辺の民家等(屋外)
・評価値 :騒音レベル(A 特性音圧レベル) で35 dB
・時間区分 :なし(終日)
・対象地域 :設定しない
これは将に風力発電施設周辺の民家等の“屋外に於いて風車の聞こえる音を「図書館並に」する”と言うことで、すなわち、低周波音も感覚閾値も関係ない程に風車騒音は聞こえない程の「小さい音にする」と言うことが「事業者が最低限守るべき」目標値として推奨されたのである。
→12.「A特性音圧レベルで35dB」に業界は猛反発